シマノの最新リアディレイラーに採用されている「シャドー・RD」とは何か?その特徴と、選ぶメリットを解説します。
WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
公開日: 2024/07/04
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
この記事の目次
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WheelTopとは?
WheelTopは、自転車用ドライブトレインパーツを供給する中国メーカーです。日本ではあまり聞きなれないブランドですが、今回の電動コンポーネント「EDS」の登場で、日本だけでなく海外からも注目されています。
WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴
WheelTopの電動コンポーネント「EDS」が注目されている理由は、
- セットで10万円前後と低価格
- 完全ワイヤレス
- 3から14速に対応
- FD・RD共にバッテリー・一体型
という点でしょう。
特に大きいのが「3から14速に対応」という点で、これまで「変速数が変わると電動コンポ一式交換」というのが常識でしたが、EDSであればスプロケット・クランクセット・チェーンの交換だけで変速数の変更が可能になります。
なお懸念点は、バッテリーが一体型というところでしょうか。
WheelTop社の公式では、EDSシリーズのバッテリーは「一回の充電で、FD:28000回/RD:9000回変速可能」「800サイクル※」まで対応としているため、毎日充電と放電を繰り返しても2年半持つ計算となります。
※ 完全放電 -> 満充電 -> 完全放電で1サイクル
日本国内ではホダカが代理店となっており、現状では店頭での対面販売のみ(通販の場合は店頭受け取りのみ)となっているようです。
EDSのラインアップ
ロードバイク用「TX」シリーズ
EDSの電動コンポーネントのうち、ロードバイク用は「TX」シリーズとなります。
ブレーキシステムの違い(油圧・機械式)、対応ハンドルの素材の違い(アルミ・カーボン)で4パターンのラインアップがあり、価格がそれぞれ異なります。なお、セット売りのみで、単品販売されていません。
基本セットは、
- ブリフター(ブレーキレバー、シフター)
- FD
- RD
- 充電ケーブル
の4点で、油圧ブレーキモデルのみ油圧ブレーキキャリパーがセットになっています。
スペック・重量としては、どちらのブレーキモデルでも全く同じです。
モデル | RD対応変速 | FD対応変速 | レバー重量 | RD重量 | FD重量 | |
---|---|---|---|---|---|---|
EDS-TX(油圧ブレーキ) | 3-14s | 1/2s | L 209g/R 213g | 320g | 187g | |
EDS-TX(機械式ブレーキ) | 3-14s | 1/2s | L 209g/R 213g | 320g | 187g |
ギアスペックは下記の通り。
モデル | FD最大歯数 | FD最大歯数差 | RDトップ最小歯数 | RDロー最大歯数 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
EDS-TX(油圧ブレーキ) | 53T | 16T | 10/11T | 30〜36T | ||
EDS-TX(機械式ブレーキ) | 53T | 16T | 10/11T | 30〜36T |
フロントが最大でアウター53T、リアが10-36Tに対応しているため、ほとんどのロードバイク用チェーンリング、スプロケットが使えますが、グラベルバイク用の11-42Tなど大きなスプロケットは使うことができません。
ここは、今後発売予定のグラベル用リアディレイラーと組み合わせて使うものと想定されます。
なお、フロントディレイラーの変速は左レバーのスイッチ的には「インナー・アウターの2つのみ」という仕様となっていますが、リアディレイラーの段数に合わせてフロントディレイラーが自動でトリム動作をしてくれます。
MTB用「OX」シリーズ
MTB向けの電動コンポーネントが「OX」シリーズ。
近年、MTBではフロントシングルがスタンダードとなっているため、OXシリーズもフロントシングルのみの構成で、シフターとリアディレイラー、充電ケーブルのみのシンプルな構成です。
ロードバイク向けと違って、購入時に3種類のケージ長から選ぶことで、対応スプロケットが決まります。
- ロングケージ(10-52T)
- ミドルケージ(10-42T)
- ショートケージ(10-28T)
OXシリーズのリアディレイラーは、独自の「Multi-Level Damping System」を搭載していて、どの変速数でも同じチェーンテンションを保つことができるとしています。
グラベル用「GX」シリーズ
未発売のグラベル用モデルが「GX」シリーズ。
詳細な発表はされていませんが、おそらくロード向けのTXシリーズのリアディレイラーと交換して使うものと見られます。
なお、ロード向けのTXシリーズとMTB向けのOXシリーズには互換性がないため、グラベルバイクで36Tより大きいリアスプロケットを使いたい場合は、このGXシリーズの発売を待つことになります。