ロードバイクで使えるシマノのワイドレシオ・スプロケットまとめ

ワイドレシオの定義

スプロケットのギア構成において、ワイドレシオは基本的にロー・ギアがどれくらい大きいかが一つの指標になります。

ただ、人によって28Tでもワイドと言ったり、32T以上ではないとワイドではないと言ったりと、明確な定義はありません。

最近では11-23Tのようなクロスレシオ・スプロケットはあまりラインアップされなくなってきているため、本記事ではロー最大が25から28Tをクロスレシオ、30T以上をワイドレシオとします。

シマノのワイドレシオ・スプロケット

12速・12S

シマノの最新のロードバイクコンポで最多段数になるのが12速。最新のDURA-ACE、ULTEGRA、105がこれらの段数で、現状では全てDi2専用でワイドレシオ限定ラインアップになりました。

シマノのロードバイク向け12速のリアディレイラーは、

1. RD-R9250(トータル：37T、ロー最大：34T)
2. RD-R8150(トータル：39T、ロー最大：34T)
3. RD-R7150(トータル：41T、ロー最大：36T)

となっていて、105のR7150だけがロー最大36Tに対応しています。この点は12速のワイドレシオ・スプロケットを選ぶ際に注意が必要です。

11速・11S

シマノのロードバイク向けの11速は旧DURA-ACE(R9100系、9000系)、旧ULTEGRA(R8000系、6800系)、旧105(R7000系、5800系)で、ミディアムケージ・リアディレイラーは、

1. RD-R8000-GS(トータル：39T、ロー最大：34T)
2. RD-R7000-GS(トータル：39T、ロー最大：34T)

となります。DURA-ACEにはGS(ミディアムケージ)のラインアップがなく、RD-R9100-SS(ショートケージ)のみです。RD-R9100-SSはロー最大が30Tとなります。

ロードバイクで使える11sのワイドレシオスプロケットは意外と少なく、11-30Tか11-32Tの二択になります。

なお、シマノの11速スプロケットにはMTB向けに11-51Tなどの超ワイドレシオスプロケットがありますが、こちらはロードバイクのリアディレイラーでは引けません。

10速・10S

シマノのロードバイク向けの10速はTIAGRAで、ミディアムケージ・リアディレイラーはRD-4700-GSとなります。

RD-4700-GSのギアキャパシティはトータルキャパシティ41T、フロントダブル時のロー最大は34Tとなっているため、最大で34Tのワイドレシオスプロケットが使用可能です。

シマノのスプロケットのラインアップ的には、MTB向けのCS-HG50-10やCS-HG81-10に11-36Tというワイドレシオモデルがありますが、RD-4700-GSでは引けないということになります。

ロードバイクで使える10sのワイドレシオスプロケットはかなり種類が豊富で、普及グレードから上位モデルのCS-M980まで、選択肢が広くあります。

9速・9S

シマノのロードバイク向けの9速はSORAで、ミディアムケージ・リアディレイラーはRD-R3000-GSとなります。

RD-R3000-GSのギアキャパシティはトータルキャパシティ43T、ロー最大34Tとなっているため、最大で34Tのワイドレシオスプロケットが使用可能です。

ロードバイクで9速はSORAのみですが、実はワイドレシオスプロケットはかなり種類が豊富です。ただし、ギアが9枚しかないため、段数ごとの歯数差は大きくなってしまいます。

8速・8S

シマノのロードバイク向けの8速はCLARISで、ミディアムケージ・リアディレイラーはRD-R2000-GSとなります。

RD-R2000-GSのギアキャパシティはトータルキャパシティ43T、ロー最大34Tとなっているため、最大で34Tのワイドレシオスプロケットが使用可能です。

ロードバイクで8速もワイドレシオスプロケットの選択肢がかなり多く、そもそも完成車の初期状態がワイドレシオというケースも多くあります。ただし、段数ごとの歯数差は基本的に4Tくらいになってしまいます。