自転車のタイヤのサイズ・太さを変えるときの注意したい3つのポイント

最終更新日: 2022/11/10

公開日: 2021/06/28

数千円のコストで走り味がグッと変わって楽しいのがタイヤのカスタマイズ。タイヤを交換する際に、自転車のタイヤのサイズ・太さを変える時には注意すべきポイントが3つあります。

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タイヤのサイズ・太さを変える前に・・・

フレーム、フォークのクリアランスを確認しよう

タイヤのサイズ・太さを変える時に一番大事なのがクリアランスです。

クリアランスとは、フレームやフォークとホイールの間のスペースのことで、ここがタイヤのサイズに適合しないと、タイヤがブレーキにぶつかったり、フォークに干渉したりします。

リムブレーキだとタイヤクリアランスが小さい

リムブレーキタイプの場合は特に、キャリパーブレーキの規格的にタイヤのクリアランスが小さく取られているケースが多いので、注意しましょう。逆に、ロードバイクやMTBに増えてきているディスクブレーキタイプの自転車は、タイヤクリアランスが広いことがあるので、タイヤの選択肢は広がります。

また、自転車に泥除けをつけている場合は、タイヤが太くなることで泥除けと干渉するケースもあるので、そこも計算に入れておく必要があります。

タイヤがフレームなどと干渉してしまうと、そもそも走行自体が出来なくなってしまうので、そのタイヤは使えなくなります。事前にフレーム・フォークのタイヤクリアランスを確認して、間違ったタイヤを買って無駄にしてしまうことの無いようにしましょう。

ホイールの対応サイズを確認しよう

自転車のホイールには、適合するタイヤサイズが規定されています。

例えば、シマノのロードバイク向けエントリーグレード・ホイールのWH-RS100は、推奨タイヤサイズが「23-622から32-622」とされています。23Cから32Cということですね。

23Cよりも細いタイヤを装備することはあまりないかと思いますが、32Cよりも太いタイヤは、最近人気のグラベルタイヤなどは35Cや38Cのタイヤもあるので選択肢としては十分に有り得ます。

あくまで推奨なので全く使えないということも無いかもしれませんが、使えない可能性があることは覚えておきましょう。

チューブの対応サイズを確認しよう

タイヤのサイズが変わるとタイヤの内部の広さも変わるため、対応するタイヤチューブも変わります。ロード向けチューブでは、28Cを境目にチューブ規格が変わることが多くなっています。

メーカーにもよりますが、チューブのサイズラインアップは、

  1. 18C-25C
  2. 28C-32C
  3. 28C-40C
  4. 28C-45C

というケースがよく見られ、ロードバイクで定番の23C、25C用のチューブは、28Cや32Cなどのグラベル用の太いタイヤには対応しません。

タイヤを交換するときは、タイヤのサイズによってチューブの交換も必要だということを覚えておきましょう。

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タイヤのサイズアップをする際のワンポイント

軽量チューブも選択肢に入れよう

タイヤをサイズアップすると、チューブも大きく・重くなってしまうため、軽量チューブにするのがオススメ。軽量チューブにすることで、タイヤのサイズにアップによる重量増分くらいを吸収できる場合があります。

また、この機会にラテックスチューブやポリウレタンチューブ(TPUチューブ)などの軽量チューブにアップグレードするのも良いでしょう。

チューブレス化すると太いタイヤのメリットを最大限に生かせる

タイヤを太くするメリットは、安定性やグリップ力のアップという面と、エアボリュームを増やすことが出来る面があります。エアボリュームを増やすことでクッション性が増して乗り心地もよくなります。

さらに、チューブレス、チューブレス・レディであれば、チューブを使わないためリム打ちパンクがないため、低圧運用が可能になり、よりクッション性を生かすことが出来ます。

対応するホイールを持っている方は、タイヤのサイズアップをする際にチューブレス化も検討してみましょう。


自転車のタイヤのサイズ・太さを変えるときの注意点をまとめました。

タイヤのサイズを変えるだけでも意外と注意すべき点がたくさんあることがわかります。タイヤ交換は数千円くらいで出来る手頃なアップグレードですが、間違ったタイヤを無駄に買ってしまわないように、自分の自転車に適合するかを事前にしっかりとチェックしましょう。

自転車のタイヤのサイズ・太さに関するよくある質問

Q.

チューブレスタイヤにすると車体重量を軽量化できる?

A.

製品の組み合わせ次第では、チューブレスタイヤにすることで車体重量を軽量化できるケースもありますが、できないケースもあります。これは、チューブレスタイヤ自体がクリンチャータイヤよりも重量があることと、パンク防止のためにシーラントを充填する必要があるためです。

特に、ロードバイク向けの700 x 25Cや700 x 28Cサイズの細いタイヤの場合、そもそもインナーチューブの重量がそこまで重くないため、「軽量クリンチャータイヤ + TPUなどの軽量チューブ」の方が、チューブレス化するよりも軽くなることもあります。

一方で、グラベルタイヤやMTBタイヤなどの太いタイヤではタイヤとインナーチューブが重いため、チューブレスにすることで100g以上軽量化ができるケースが多くあります。

Q.

タイヤを太くする場合、フレーム・フォークとのクリアランスはどれくらい取るべき?

A.

ライドする道によっても異なりますが、ロードバイクなどの舗装路メインの場合は3-5mm程度、グラベルロードバイクやMTBの場合は1cm以上はクリアランスがあった方が良いとされます。これは、タイヤに異物(泥、小石など)が付着したときに、クリアランスが埋まってしまい、タイヤの回転で車体を傷つける可能性があるためです。

そのため、タイヤサイズ変更する際は車体(フレーム・フォーク)メーカーが指定する「推奨タイヤサイズ」に従うのがベストです。

Q.

標準搭載のタイヤサイズよりも細くしても問題ない?

A.

自転車のタイヤサイズを細くする場合は、車体(フレーム・フォーク)側の問題よりも、ホイールが対応しているかどうかが重要になります。

例えば、ホイールリムのリム幅が25mmなどの幅広い場合、23Cなどのリムの内幅よりも細いタイヤを装着するとタイヤがビードから外れてしまう可能性があり、ホイールメーカーが推奨外にすることがほとんどです。

タイヤを細くする場合はホイールの推奨タイヤサイズの範囲内に合わせるのがベストですが、ホイールの推奨タイヤサイズがわからない場合は、一般的に「リム幅 x 1.4〜2.4」の範囲内であれば問題ないと言われるので、そのサイズに合わせるようにしましょう。

Q.

ETRTO規格が合っていれば、どんなタイヤでも装着可能?

A.

ETRTO規格はタイヤとリムの接点のサイズの規格で「直径」「幅」の二つのサイズを規定しています。

「直径」についてはタイヤとホイールのETRTO規格が合っていればどの組み合わせでも問題ないですが、「幅」についてはタイヤとホイールの組み合わせ次第で取り付けができません。

例えば、700C x 21C(ETRTO: 21-622)のタイヤを、ETRTOで24-622のリムに取り付けようとすると、接点の直径は622mm同士なので問題ないですが、リムの幅がタイヤの幅よりも広いため取り付けができません。

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