WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
最終更新日: 2022/06/07
公開日: 2021/10/07
完成車の標準装備として選ばれることが多いFSAのクランク。そのグレードと、なぜ低い評価が多いのかをまとめました。
この記事の目次
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FSAコンポのグレードは下記のようになります。
日本向けの完成車で多いのは、GOSSAMER、OMEGA、VEROで、完成車のコストカッターとして主にブレーキとフロントクランクセットで採用されます。FSAといえばGOSSAMERという人もいるかもしれません。
そうした完成車を買ったユーザーが「やっぱりシマノで合わせたい」とシマノのクランクにアップグレードすることが多いので、中古市場ではGOSSAMER、OMEGA、VEROのクランクやブレーキをよく見かけます。
一方で、K-FORCEやSL-Kなどの上位シリーズは、完成車ではあまり採用されない(コストカットにならないので、シマノが選ばれることが多い)ことから日本ではあまり見かけないコンポですが、クランクセットで数万円する高額なパーツです。
SHIMANO (シマノ) K-Force LIGHT BB386EVO クランクセット
メーカー | FSA |
---|---|
素材 | カーボン(アーム)、アルミ(チェーンリング) |
歯数構成 | 53/39T、52/36T、50/34T |
クランク長 | 175mm、172.5mm、170mm |
BB規格 | BB386 |
重量 | 534g〜 |
FSAのクランクには、クランクアーム、スピンドル、チェーンリングが交換可能な「モジュラーシステム」を採用したクランクがあるなど、ここ数年で流行しているダイレクトマウント式チェーンリングに対応したモデルもあります。
SHIMANO (シマノ) K-FORCE Modular BB386EVO クランクセット
メーカー | FSA |
---|---|
素材 | カーボン(アーム)、アルミ(チェーンリング) |
歯数構成 | 48/32T、46/30T |
クランク長 | 175mm、172.5mm、170mm |
BB規格 | BB386 |
重量 | 650g |
FSAの上位グレードのクランクは、ロードレースのプロチームでの採用実績も多く、ここ最近ではEF EDUCATION-NIPPOのチームバイクは、シマノコンポを中心にクランクのみFSAのものを採用していました。
先程指摘した通り、FSAのクランクは完成車のコストカッターとして選ばれることが多く、コストカットをするためには下位グレードを選ぶ必要があります。
完成車で多いのが、105やTIAGRA組のコンポで値段を下げるためにクランクだけFSAのOMEGAクランクにするというパターン。FSAのOMEGAは下から3番目のグレードですから、上から3番目の105と釣り合う性能ではありません。
それならFSAの上位グレードクランクを採用すれば良いのでは?と思えますが、そうは行きません。FSAのクランクも上位グレードは数万円するため「それだったらシマノを選んだ方が良い」となってしまうわけです。
そうした結果、フル105・フルULTEGRAコンポを搭載した30万円前後の完成車と、FSAクランクを搭載した20万円台の完成車、という違いが出てくるわけです。
シマノ、カンパニョーロ、SRAMの3大コンポメーカーは、ドライブトレイン周りを全て自社で開発しており、各社「コンポーネントの本来の性能を出せるのは、自社パーツ同士の組み合わせの時」としています。それ以外のFSAをはじめとしたサードパーティブランドは、あくまで「シマノやカンパでも使えるであろうコンポ」を販売しているに過ぎません。
ですので、ドライブトレインを自社で厳密に設計している3大コンポメーカーのコンポよりも性能が落ちるのはある意味当然といえば当然です。
しかし、ユーザーはシマノの性能も知っている(もしくは、アップグレードして知る)わけですから、どうしても「シマノよりも性能が劣る」という評価になってしまうのは仕方ない部分ではないでしょうか。
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日本で流通しているロードバイクをはじめとした自転車の多くが、JIS規格(BSA68)というBBを装着するようにフレームセットが設計されています。
しかし、FSAのクランクはPF30やBB386EVOなどの別の規格を採用していることが多く、日本で入手性が高いシマノのホローテック2のBB(BSA68、PF86)に比べると入手性も高くないことから、「性能もシマノほどじゃないなら、シマノの方がいいよね」となるわけです。
ネット上のレビューなどでは「FSAのクランクはダメだ、すぐにシマノにアップグレードした方がいい」という風潮がありますが、FSAクランクの性能が必ずしも低いというわけではありません。
まず第一に、完全純正のシマノのクランクセットと同等の性能をサードパーティのFSAに求めるのは無理があるでしょう。コンポ同士の相性・コスパは、基本的には同時に設計されている純正同士がベストです。
次に、FSAのクランクがダメというレビューの多くが下位グレードのFSAクランクを評しているという点。
例えば、FSAのOMEGAクランクは公式サイトで104ユーロ(約13,389円)で販売されていますが、これを定価が17,000円前後の105のクランクにアップグレードしたら、値段が30%近く高いわけですから性能の違いを感じるのは当然です。
もちろん、FSAのクランクのレビューでも、K-FORCEやSL-Kなどに対して低いレビューをしているケースもありますが、どのような状況(きちんと整備されているのか、コンポの互換性は維持されているのか)などは不明です。
また、ネットのレビューは基本的に悪い評価が多く出る(普通に使えている人はあえてレビューをしないし、する必要もない)ことを差し引きして考えるべきでしょう。
ここまでFSAのクランクの低評価の原因について書いてきましたが、とはいえ、シマノのクランクが品質が高く、しかもその割に価格もそこまで高くない、コスパの高いクランクであることは確かです。その意味では「シマノの方が良い」というのは正しいでしょう。
ただ、「シマノの方が良い = FSAが悪い」ということではありません。実際にFSAのクランクを使ってみても、問題ないケースもたくさんあるので、一概に決めつけずに、コスト面なども考慮しながら選んでみてはいかがでしょうか?
メーカー | FSA |
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素材 | カーボン(アーム)、アルミ(チェーンリング) |
歯数構成 | 53/39T、52/36T、50/34T |
クランク長 | 175mm、172.5mm、170mm |
BB規格 | BB386 |
重量 | 534g〜 |
メーカー | FSA |
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素材 | カーボン(アーム)、アルミ(チェーンリング) |
歯数構成 | 48/32T、46/30T |
クランク長 | 175mm、172.5mm、170mm |
BB規格 | BB386 |
重量 | 650g |
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