iPhoneをロードバイクの高性能サイコン化する方法

サイコンにあって、iPhoneにない機能

まずは、サイコンにあってiPhoneにない機能を見てみましょう。サイコンは高性能GPSサイコンの人気定番・Garmin Edge 530と比較します。

こうしてみると、Garmin Edge 530とiPhoneの違いはあまりないことがわかります。

特に、iPhone 12からは位置情報をGPS以外のGLONASS、Galileo、QZSS、BeiDouという複数の位置情報衛星からも取得するようになったため、位置情報性能としてはGarmin Edge 530よりも上です。

それ以外の大きな違いは通信機能で、iPhoneがWifiを搭載する代わりにANT+に非対応、Garmin Edge 530がWifiに非対応な代わりにANT+に対応しています。

一番簡単にiPhoneをサイコン化するのは「アプリを入れる」だけ

アプリさえ入れれば距離関係の数値は全て取れる

iPhoneは位置情報センサーが優秀なので、位置情報が取れれば、アプリを使うだけで、

1. スピード（現在、平均、最大など）
2. 距離（総走行距離、ラップ距離など）
3. 走行ルートの取得
4. 現在地・ナビ

については外部センサーなしでiPhoneとアプリだけで取得可能です。

ですので、ベーシックなGPSサイコンの機能でよければ、iPhoneにアプリをインストールするだけ、追加費用なしでサイコンとして使えてしまいます。

iPhoneをサイコン化してくれるアプリ

iPhone用に提供されているアプリでサイコンと同等の機能があるのは、下記のアプリです。

Strava

Wahoo Fitness

XOSS

どのアプリも基本的にはサイコンとしての使い勝手に大きな差はありませんが、データの追跡やフィットネスデータの管理などトータルの使い勝手、無料で使える範囲を考えると、Wahoo Fitnessが無料で使うにはベストです。

ナビ機能はiPhoneの方が優秀

最近のサイコンにはナビ機能がついていることが多く、高額なモデルはスタンドアローンで高性能なナビ機能が使えます。

しかし、ナビの性能としては、ルート検索やリアルタイム情報などiPhoneのマップアプリやGoogleマップの方が通信ができる分得られる情報が豊富です。また、マップが常に最新にアップデートされるというのもiPhoneのナビ機能の強みの一つ。

特に、輪行など自転車以外の交通手段も使う場合は、電車など公共交通機関のナビも合わせて使うため、iPhoneでナビをしたほうが圧倒的に便利です。

サイコンとしてもっと高性能にする方法

センサーを追加して各種データを取得しよう

Garmin Edges 530のような高性能サイコンでも、

1. ケイデンス
2. パワー
3. 心拍数

といったデータは全て外部センサーを使います。外部センサーは、最近の製品はBluetoothとANT+の両方に対応しているため、Bluetoothに対応しているセンサーなら、サイコン用のセンサーがそのままiPhoneの外部センサーとして使えます。

XOSS (エックス・オー・エス・エス) ANT + Bluetooth 4.0 ワイヤレス スピード・ケイデンスセンサー

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香港メーカー・XOSSのケイデンス・。スピード両用センサー。ケイデンスデータをiPhoneに表示できるほか、スピードセンサーとして使えばスピードの精度が上がる。インドアトレーニング時のスピードメーターとしても使える。

メーカー	XOSS
計測データ	スピード、ケイデンス（排他仕様）
接続方式	Bluetooth、ANT+
電源方式	ボタン電池

Garmin (ガーミン) Rally RS200 パワーメーター デュアルセンサー

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サイコンのトップメーカー・Garminのペダル型パワーメーター。Bluetoothでのパワーデータ送信に対応しているため、スマホでパワーデータを表示可能。

メーカー	ガーミン
センサー	両足デュアルセンサー
パワー精度	±1.0％
電源タイプ	ボタン電池
駆動時間	最大120時間
対応クリート	シマノ・SPD-SL
重量(ペア)	320g

また、iPhone専用スマートウォッチ・Apple Watchは、アプリによっては心拍センサーとしても使えるので、Apple Watchを使えばリアルタイムで心拍数を取得して心拍トレーニングを行うことも可能です。

Apple (アップル) Apple Watch SE

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現行Apple Watchの中でコスパが良いモデル。心拍数をアプリに転送することも可能で、トレーニングの品質を高めることができる。

メーカー	Apple
計測データ	心拍、位置情報
接続方式	Bluetooth
電源方式	内蔵バッテリー

iPhoneをサイコンとして使う際の問題点と解決策

バッテリーが持たない

iPhoneはサイコンとして以外にも、バックグランドで通信をしたり、アプリの処理をしていたりします。また、3インチでも大画面とされるサイコンに対して、iPhoneは12 miniでも5.4インチディスプレイを搭載しています。

スマホのうち、一番バッテリーの消費が大きいのはディスプレイの表示なので、ライド中に画面をつけっぱなしで使う前提のサイコンとしては、バッテリーの消費が大きすぎます。

対策としてはモバイルバッテリーを使うか、バッテリー内蔵のケースを使いましょう。ロードバイクで使うとなると、ハンドルの上で収まるバッテリー内蔵がオススメ。製品にもよりもますが、概ねiPhoneの内蔵バッテリーの2倍くらいの容量のものがあれば、数時間のライドは持つでしょう。

ハンドルに取り付けが出来ない

サイコンの場合、自転車で使う前提のアクセサリーですので、標準でハンドルに取り付けるマウンターが付属していますが、iPhoneの場合は、そうしたアクセサリーは純正品では発売されていません。

ただ、サードパーティ製のスマホホルダーを用意すれば、ロードバイクのハンドルに取り付けることができるので、スマホホルダーを用意しましょう。

スマホホルダーを選ぶときは、

1. iPhoneのサイズに合うか？
2. 搭載するロードバイク（自転車）のハンドル径に合うか？
3. 折れない素材（金属）か？

はしっかりとチェックしましょう。

ROCKBROS (ロックブロス) 可動・ロングアーム スマホホルダー

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メーカー	ROCKBROS
対応ハンドル径	22〜28cm
対応スマホサイズ	7インチ以下
防水	IPX6相当

防水ケースは必要？

どのiPhoneのモデルを使っているかにもよりますが、最新のiPhone 12に関しては「IP68」という、防塵性能レベルはが最大の6、防水性能レベルも最大最高クラスの8なので、裸で使っても問題ありません。

ただし、ハンドルに取り付けることで振動で落としてしまう恐れはあるので、万が一のために衝撃から守るケースには入れておいた方が安心です。

iPhoneのサイコン化、サイコンアプリに関するよくある質問

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