SRAMのMTB用スプロケットと互換性、選ぶ際のポイントまとめ

公開日: 2023/03/20

MTBのエントリーグレードで採用が広がっているSRAMコンポーネント。今回は、SRAMのMTB用スプロケットと選ぶ際のポイントをまとめました。

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SRAMのMTB用スプロケット一覧

SRAMのMTB用スプロケットは、Eagleシリーズのスプロケットである12速スプロケットと、ロード用と兼用されているスプロケットがあります。

そのうち、以下はMTB用コンポーネントとしてグレード付がされているスプロケットです。「HGスプライン M」は従来のシマノフリーボディです。

製品 グレード 変速数 対応フリーボディ 歯数構成
XG-1299 XX1 12速 XDドライバー 10-50T、10-52T
XG-1295 X01 12速 XDドライバー 10-50T、10-52T
XG-1275 GX1 12速 XDドライバー 10-50T、10-52T
PG-1230 NX 12速 HGスプライン M 11-50T
PG-1210 SX 12速 HGスプライン M 11-50T
XG-1199 XX1 11速 XDドライバー 10-42T
XG-1195 X01 11速 XDドライバー 10-42T
PG-1130 NX 11速 HGスプライン M 11-26T、11-28T、11-32T、11-36T、11-42t
PG-1050 GX 10速 HGスプライン M 11-23T、11-26T、11-28T、11-32T、11-36T、12-25T、12-26T、12-27T、12-28T、12-32T、12-36t

SRAMのMTB向けコンポーネントは、12速のEagleシリーズ(XX1、X01、GX、NX、SX)が基本となっているため、SRAMのMTB向けスプロケットも12速が中心です。

SRAMの独自フリーボディ規格である「XDドライバー」専用のスプロケットが多いですが、従来のシマノフリーに対応するスプロケットも販売しているため、手持ちの11速までのホイールでもSRAMのスプロケットが使えるように配慮されています。

ただし、トップ最小が10Tのスプロケットは、XDドライバー専用スプロケットのみのラインアップです。

SRAMのMTB向けスプロケットの互換性と選ぶ際のポイント

SRAMのMTB向けスプロケットの互換性は、以下の点が主なポイントです。

  1. XDドライバーはシマノフリーと互換性がない
  2. トップ最小10TはXDドライバーモデルのみラインアップ
  3. 従来のシマノフリーにも対応したスプロケットがある
  4. ドライブトレインは基本SRAM互換
  5. 10速まではシマノと互換することがある

対応フリーハブが「XDドライバー」かどうか

かつてのSRAMは、シマノのHG spline規格(所謂、シマノフリー)のスプロケットを製造していましたが、SRAM独自のフリーボディ規格である「XDドライバー」をリリースしてからは、12速モデルを中心にXDドライバー用のスプロケットを製造しています。

「XDドライバー」用のスプロケットはXDドライバー用フリーボディにのみ互換するため、シマノフリーと互換性がありません。

XDドライバーとXDRドライバーに互換性はない

SRAMのスプロケットには、MTB向けの「XDドライバー」という規格とロード向けの「XDRドライバー」という二つの規格があります。

もともとMTB向けのXDドライバーの高さを1.8mm広げてロードにも対応させたのがXDRドライバーで、フリーボディの高さが違うため、XDドライバーとXDRドライバーに互換性はありません。

そのため、SRAMのロード向けのスプロケットのうち、XDRドライバー用スプロケットは、XDドライバーのフリーボディを搭載したMTB用ホイールに使うことは出来ないようになっています。

トップ最小10TはXDドライバーモデルのみ

XDドライバー・スプロケットのメリットは、SRAMのシマノフリー用のスプロケットにはない、ロー最小10Tがラインアップされているところ。

ロー最小が10Tか11Tかは歯数的には1T分しか変わりませんが、スプロケット全体のギアレシオを考えるとフロントが32Tの場合、10Tの場合はギア比は3.2倍、11Tの場合はギア比は2.9倍ですので、実はかなりの差があります。

トップのギア比を高めに設定できるということは、それだけフロントチェーンリングを小さくできる、つまり全体のギア比を小さく出来るということでもあるので、フロントシングル運用をする場合はかなり重要です。

ただ、XDドライバーフリーボディを搭載したMTB向けホイールはまだ多くないため、XDドライバー用のスプロケットを購入するとなるとホイールの選択肢が狭くなってしまう点に注意しましょう。

従来のシマノフリーホイールでもSRAMコンポは使える

SRAMはメインの製品を自社規格であるXDドライバーにしつつも、従来のシマノフリーに対応するスプロケットも用意しています。

シマノフリー向けのMTBスプロケットは下位グレードの製品にはなりますが、手持ちのホイールをそのままに、SRAMコンポに載せ替えが出来るというのは大きなメリットでしょう。

特に、SRAMのMTBコンポは、MTBのエントリーグレードで採用されることが多く、コンポやホイールのアップグレードを考えたときに、日本で流通が多いシマノフリーのホイールに対応するのが大きなポイントです。

基本的に「SRAM互換である」

当然ですが、SRAMのスプロケットはシマノのドライブトレインで動作するように作られているわけでなく、SRAMのドライブトレインシステムの中でベストな性能が出るように設計されています。

一般的に「チェーンリング、スプロケット、チェーンの互換性はそこまで厳しくない」と言われているため、全く動作しないということは少ないかもしれませんが、変速性能の低下は起こり得るので、SRAMのスプロケットを選ぶ際は、SRAMのドライブトレインコンポで使うのがベストです。

ただし、8〜10速については、SRAMがシマノとの互換性を重要視していたと言われるため、シマノコンポーネントと組み合わせても使える場合があります。

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