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街乗りMTBを選ぶ際のポイント
公開日: 2023/04/06
安定した走りと見た目の良さから、最近ではMTBが街乗り自転車として選ばれることも増えてきています。今回は、「街乗り自転車」という視点でMTBを選ぶ際のポイントをまとめました。
この記事の目次
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「街乗り」で使いやすいMTBのポイント
フルサスよりもハードテイルの方が運用しやすい
MTBにはフロントサスペンションだけの「ハードテイル」とフロントとリアの両方にサスペンションがある「フルサスペンション」の二つのタイプがあります。
フルサスペンションは山道などで路面からの衝撃をいなしてくれたり、段差での乗車姿勢を安定化させてくれるメリットがありますが、サスペンションが二つある分ハードテイルMTBよりも重量が重くなります
もちろん、フルサスペンションMTBを街乗りで使っても問題ないですが、段差があまりない街乗りではややオーバースペックです。フルサスはメンテナンスパーツが多いため、気軽さが重要な街乗りには不向きです。
そうした意味で、街乗りでMTBを使うならハードテイルの方が軽くて走りやすく、運用もしやすいでしょう。
直進性能が高い29インチ(29er)、軽くて走りやすいのは27.5インチ
MTBには、いくつかサイズ展開があります。
- 29インチ(29er)
- 27.5インチ
- 26インチ
現在の主流は29インチと27.5インチですが、街乗りをするのであれば直進性能が高い29インチ(29er)の方が走りが軽く、細めのタイヤにカスタマイズすればクロスバイクに近い感覚で走ることが出来ます。
一方で、近所が坂道が多いエリアの場合は、車体重量の影響が大きくなるため、27.5インチにすることで重量面でメリットを出すことが出来ます。
この辺りは自分がMTBを乗るエリアの道路状況などに合わせた選ぶと良いでしょう。
フロントサスペンションにロックアウト機能があると便利
フロントサスペンションは、段差などの衝撃を緩和してくれる便利なパーツですが、段差ではないところでは推進力も吸収してしまうというデメリットがあります。
こうしたデメリットを解消するため、フロントサスペンションにはロックアウトというサスペンションの沈み込みを無くして固定化する機能があります。ロックアウトをすると、平坦の舗装路での走行が軽快になるため、街乗りでMTBを使うのであればぜひ使いたい機能です。
スポーツ自転車メーカーのMTBであれば、ロックアウト機能付きのフロントサスペンションを採用することがほとんどですが、購入時には必ずチェックしておきたいポイントです。
ルック車ではないか?
MTBは悪路を走行可能なスポーツ自転車ですが、市販されている自転車の中には「MTBみたいな見た目(ルック)のシティサイクル」も存在します。いわゆるルック車です。
ルック車は「まさにMTB」という見た目をしているため見分けが難しいですが、車体に「未舗装路などを走行しないこと」という注意シールが貼られている場合はほぼ100%ルック車です。こうしたシールは、未舗装路を走れることを売りにしているスポーツ自転車のMTBではまず貼られていないないものです。そもそも、悪路を走る前提のMTBで「悪路を走るな」というのは矛盾しています
もちろん、街乗りだけで使う分にはルック車でも問題ないですが、ルック車をMTBだと思い込んで、林道などの悪路を走りに行ったり、段差でジャンプなどをしてしまうと、車体が故障したり、事故を起こしてしまうリスクがあります。
ルック車はあくまでシティサイクルであると覚えておきましょう。
法令やルールの面での注意ポイント
ハンドル幅次第で道路交通法上の「普通自転車」ではなくなることも
自転車は法律的には「軽車両」に分類されますが、その中でも一部の自転車は「普通自転車」と規定しています。
道路交通法上の普通自転車の定義は、
- 車体の大きさ:長さ:190cm、幅60cm
- 運転席以外の乗車装置を備えていないこと(幼児用座席をのぞく)
- ブレーキが走行中容易に操作できる位置にあること
- 側車がついていないこと(補助輪は除く)
となっています。
これらの「普通自転車」が他の軽車両と何が違うかというと、「歩道や自転車専用レーンの走行を認められている」という点です。
MTBのハンドル幅は広いタイプが選ばれるようになっていて、最近では78cmなどの60cmを超える幅のハンドルが標準装備されることがあります。この場合、道路交通法上では普通自転車ではなく「軽車両」なので、歩道や自転車専用レーンを走行出来ません。
歩道を走行しなければ問題ないですし、警察官がメジャーを持ってきて計るということはあまりないと思われます。また、自分でハンドルだけを60cmサイズにカスタマイズすれば問題なくなります。
ただ、そういう法令があるということはMTBを購入する際に覚えておきましょう。
保険適用範囲に注意しよう
最近では自転車保険の加入義務化が進んでいますが、ハンドル幅が広く「普通自転車」とされないMTBに乗車していて起こった事故に関して、保険が適用されるのかは予め確認が必要です。
自転車保険は「他人への損害への補償(損害賠償補償)」と「自分への損害への補償(入院補償など)」があり、最低でも他人への損害補償である「損害賠償補償」に関してはハンドル幅が60cmを超えていても適用されるのかは確認した方が良いでしょう。
駐輪ラックに止められるか
MTBの代名詞とも言える太いタイヤですが、駅前やスーパーなどの駐輪ラックは、仕組み上幅と高さに制限があります。タイヤ幅が広いとそもそもラックに入りませんし、幅が大丈夫でもタイヤ+リムの高さがありすぎると、課金するためのロックが閉められなくなります。
また、60cmを超えるような広いハンドルの場合、隣の自転車と干渉して駐輪が出来ないケースもあります。
街乗りの場合は駐輪ラックに停めるシーンは0ではないので、自分が使う駐輪場のラックの規格については購入前にチェックしておいた方が良いでしょう。
安全に駐輪できる場所があるか
MTBを街乗りで使う場合、駅やスーパーなどに駐輪したり、家の前に駐輪したりと、サイクリングやトレイルライドで使う時よりも「自転車から離れる時間」が圧倒的に長くなります。自転車から離れるということはそれだけ盗難のリスクが高くなります。
また、MTBは知っている人からすると高価な自転車であるとわかるので、窃盗犯に狙われやすくもなります。
そうしたリスクを考えて、自分が街乗りで使う場合に安全に駐輪ができる場所があるのかをチェックしておきましょう。
リスク回避という意味では高性能なロックを使うのも大事です。防犯性能が高いロックは1万円ほどするものが多いですが、壊れるまで使える盗難保険に入ったと思えば安いものです。