安定した走りと見た目の良さから、最近ではMTBが街乗り自転車として選ばれることも増えてきています。今回は、「街乗り自転車」という視点でMTBを選ぶ際のポイントをまとめました。
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買う前に絶対にチェックしたい!女性のためのロードバイクの選び方
公開日: 2021/01/26
女性特有の痛みや悩み事に合わせた、女性のためのロードバイクの選び方、パーツの選び方をまとめました。ロードバイクの購入前にぜひ読んでください。
この記事の目次
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市販のロードバイクは男性向き
自転車自体は男女問わずに利用される乗り物ですが、ここ10年ほどで女性のロードバイクユーザーがグッと増えるまでは、ロードバイクやロードレースはほぼ男性の世界でした。
そのため、自転車メーカーは男性向けに作られていることがほとんどなので、男性向けのロードバイクに乗ると女性には「乗りづらい自転車」になってしまいます。
男性との体型の違いを理解しよう
男性と女性の体型の違いは多くありますが、ロードバイクという視点で見ると、大きな違いは
- 腕の長さ
- 股下の長さ
- 骨盤の形
の3つです。
ロードバイクでは、足を自然に回せる姿勢が一番省エネで走れるフォームになります。そのフォームを維持するにはロードバイクのフィッティングが重要になるのですが、その際に特にチェックすべきポイントが腕の長さと股下の長さです。ここがあっていないと、体が痛くなったり、力が出せなくなったりします。
男性との筋力の違いを理解しよう
男性と女性では筋力量が違います。ロードバイクで使う筋力でいうと、
- 脚力
- 握力
の2つが大きなポイントです。
脚力はいうまでもないですが、ペダルを漕ぐ力ですね。握力はブレーキをかける力、そして姿勢を保つ力で、意外かもしれませんがロードバイクではかなり重要な力です。
女性の体型に合ったロードバイクの選び方
これは女性に限らず、全てのロードバイクユーザーに大事なのが自分の体型にあったロードバイクを選ぶことですが、市販されているロードバイクは多くが男性向けに設計されているため、女性がロードバイクを選ぶ時は、体型にあったフレームを選ぶのが一番難しいところです。
体型に合ったというと漠然としていますが、注目すべきポイントは、
- 腕の長さ
- 股下の長さ
- 骨盤の位置
の3つです。
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シートチューブ長の短い(小さい)フレームを選ぼう
女性の場合は男性よりも足が短いことが多いので、男性サイズのロードバイクだと、シートチューブが長すぎて「サドルを限界まで下げても高過ぎて足がつかない」ということになり得ます。シートチューブ長は、身長が165cm未満なら440mm以下がオススメです。
シートチューブが短いフレームにしておけば、あとはシートポストでサドルを上下させることでサイズ調整の幅が広くなります。
トップチューブ長は短めに。コンパクトハンドル・ステムでカスタマイズも
シートチューブ長で地面からの高さが決まりますが、トップチューブ長はサドルからハンドルまでの距離が決まります。
トップチューブ長が長いロードバイクは、それだけハンドルまでが遠くなるのでより前傾姿勢になります。また、サドルからの距離に影響するので、サドルの骨盤のポジションにも影響があります。
ハンドルまでが遠過ぎて上手にブラケットが握れないのと疲れてしまいますし、サドルからの距離が遠すぎると、サドルにうまく骨盤を当てられなくて痛くなったりするので、トップチューブ長の合う合わないはライドの快適さに直結します。
ただし、自分でカスタマイズして調整することも可能です。ハンドル周りは、ハンドルを支える「ステム」と「ハンドル」で構成されていますが、ステムを短いものにしたり、突き出しの短いハンドルにすることで、ハンドルへの距離を短くすることが可能です。
短いステムと共に、ロードバイク向けハンドルの中でもコンパクトハンドルと呼ばれる、ブラケットポジションまでの距離が短いハンドルを選ぶと、姿勢が楽になります。
コンパクトハンドルのラインアップは多くはないですが、ハンドル自体は素人でも簡単に交換できるパーツなので、トップチューブ長にやや難があっても、ハンドル周りのカスタマイズで解決できそうかは、ショップの店員さんに相談してみましょう。
低身長な女性は650Cも選択肢に
もし、低身長の女性で440mmのフレームでも股下が届かなかったり姿勢がキツイことがあります。この場合は、車体の規格が一つ下の650Cサイズのロードバイクも視野に入れてみましょう(一般的なロードバイクは700Cサイズ)。
ロードバイクでは「低身長の女性用」というカテゴリは現在は少ないので、650Cまたはジュニアサイズで探すと、意外と低身長の女性に合うサイズのロードバイクが見つかります。
少ない力で進める軽めのギア比を選ぼう
女性は男性よりも脚力が少なく体重が軽いので、男性向けのギア比だとどうしても重くて踏めなくなってしまいます。ロードバイクでは、体重を乗せてペダルを踏むので、体重が軽い女性はどうしても不利です。
そこで、女性が乗るのであればギア比が軽くなるようにカスタマイズするのがオススメです。仮に、好みのロードバイクのギア比が重めだったとしても、チェーンリングをデフォルトの50Tや52Tのものから40Tや39Tなどの軽いものにすれば、全体のギア比を小さくすることが可能です。
チェーンリングの交換は難しいカスタマイズではないので、ショップの方に相談してみましょう。
最高速度は買った時点で決まる!自転車のギア比とケイデンスと速度の関係
エンジンが人間であるため、無限に速度が出せそうな自転車ですが、実は、ギア比とケイデンスで最高速度はおおよそ決定されていまします。今回は、ギア比、ケイデンスとは何か、最高速度の関係性を見ていきます。
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女性特有のトラブルを回避する選び方
前傾姿勢を浅くできるフレームででバストを守ろう
ロードバイクに限らず、運動する時に女性特有の悩みとして、バストの揺れや痛みがあります。
ロードバイクに乗る時は、普通のブラジャーではなくスポーツブラでしっかりとホールドして乗車するのは大前提ですが、通常ロードバイクに乗る時は極端な前傾姿勢になるので、バストが下方向に引っ張られて痛かったり、振動で揺れて痛くなることがあります。特にバストサイズの大きい女性はこの痛みが顕著です。
痛みがあるということは、バストを支えるクーパー靭帯が伸びたり切れたりするリスクがあります。クーパー靭帯はバストを支えているため、伸びたり切れたりするとバストが垂れてしまいます。クーパー靭帯へのダメージは、バストサイズに関係なく、全ての女性に起こることです。
女性特有のバストの悩みを解決するなら、シートチューブが短いフレームでシートポストを下げて、敢えて前傾姿勢を緩くして乗車するのがオススメです。
また、トップチューブ長が短いと前傾姿勢が浅くなるので、トップチューブ長にも注目すると良いでしょう。
最適なサドルで女性特有の股ずれを防ごう
ロードバイクに乗り始めの頃は、ロードバイクは普通の自転車よりも前傾姿勢になるため、男性でも女性でも上手に乗ることができないので股擦れが起きやすくなります。
ただ、女性の場合は特にその傾向が顕著で、それは股のデリケートゾーンがサドルのノーズ(先端)に食い込んでいくのが主な原因です。
デリケートゾーンに食い込むということは、ちょっとした動きや地面からの振動で、デリケートゾーンの股ずれになりやすいということです。しかも、一般的なロードバイクのサドルはノーズが長いので、女性には不向きです。
また、男性と女性では、骨盤の広さが違います。女性は妊娠の際に、胎内の赤ちゃんの重さを支えるために骨盤が広くなっています。
ですので、男性向けの「細く・長い」サドルに女性が座ると、骨盤でしっかりと上半身を支えることができず、左右に細かく揺れてお尻が痛くなりがちです。そうしたトラブルを回避するためには「後ろが広いサドル」を選びましょう。サドルは単体で販売されていますので、後で自分で交換可能です。
女性のデリケートゾーンは繊細なので股ずれは極力回避しましょう。そのためにも、「ショートノーズのサドル」で「前傾姿勢を浅くする」のがポイントです。
STIレバーはブラケットが小さいものを選ぼう
ロードバイクの乗車中は、基本的にはSTIレバーの上部を握る「ブラケットポジション」でいることが多いため、握力が小さいブラケットの小さいSTIレバーを選ぶのがポイントです。
シマノのSTIレバーでは、最新のRシリーズがブラケットがコンパクトなので、そちらを選ぶようにしましょう。入門向けロードバイクでは、旧CLARISのST-2400を採用することが多いですが、ST-2400はブラケットが大きく女性では手が疲れるので、なるべく避けましょう。
女性のためのロードバイクの選び方をみてきました。
同じロードバイクでも、女性には女性特有の選び方があります。買った後に「乗るが苦痛」「合わなくて乗らなくなった」では寂しいので、購入前にしっかりとフィットするロードバイクを選んで、ロードバイクライフを楽しんでください。