WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
最終更新日: 2023/11/09
公開日: 2021/01/06
今持っている10速ホイールのままコンポを11速化する方法と、10速ホイール・11速ホイールの見分け方をまとめました。この方法を使えば、持っているホイールを活かしつつ11速化が可能です。
この記事の目次
スポンサーリンク
まずは、いま使っているホイールが10速ホイールなのか、11速ホイールなのかを確認しましょう。8〜11速に対応するホイールには3つの種類があります。
見分け方としては、スペーサーの有無でチェックします。
11速ホイールであれば、8速、9速、10速スプロケットを装備している場合にスペーサーが入ります(10速の場合は1mm + 1.85mmの2枚)。
10速専用ホイールの場合は、スペーサー無しで10速スプロケットが入っているはずなので、わかりやすいです。10速専用なので、10速以外は入りません。
一方、8〜10速ホイールであれば、8速、9速ならスペーサーなし、10速に1mmのスペーサーが入ります。
ホイールのスペーサーは、ロースペーサーという名前の通り、ロー側に入れるのが一般的です(一部トップ側に入れるケースもあり)。ですので、スプロケットの裏側からフリーボディを見て、スペーサーがあるかを確認します。
上の写真のグレーの細い部分がスペーサーです。
この例では、11速ホイールであるシマノのWH-R100のリアホイールに9速のスプロケットを装着するために、1.85mmスペーサーを噛ませてあります。
わかりやすく表にしてみましょう。
下の表は、10速(8〜10速対応ホイール)と11速ホイールでスプロケット段数によって必要なスペーサーを記載しています。
スプロケット段数 | 8〜10速ホイール | 10速専用ホイール | 11速ホイール |
---|---|---|---|
8速 | スペーサー無し | - | 1.85mmスペーサー |
9速 | スペーサー無し | - | 1.85mmスペーサー |
10速 | 1mmスペーサー | スペーサーなし | 1mm + 1.85mmスペーサー |
11速 | - | - | スペーサーなし |
この表を見れば、例えば現在10速のスプロケットを使用しているなら、
という感じで、ホイールが10速か11速かを見分ることができます。
スポンサーリンク
シマノの11速コンポーネントは、ロード用11速は9・10速ホイールよりもフリーボディのサイズを1.85mm広い仕様になっていますが、MTB用は9・10速ホイールと互換を維持したまま11速化したため、シマノのスプロケットには「9・10速ホイール用11速スプロケット」が存在します。その仕組みはそのままロードでも使うことができます。
SHIMANO (シマノ) CS-HG700-11
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | 105 |
スピード | 11s (11速) |
適合 | ロードバイク、MTB、クロスバイク |
ギア組み合わせ | 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T(11-34T) |
特記事項 | 8・9・10速ホイールに装着可能 |
SHIMANO (シマノ) CS-HG800-11
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | ULTEGRA |
スピード | 11s (11速) |
適合 | ロードバイク、MTB、クロスバイク |
ギア組み合わせ | 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T(11-34T) |
特記事項 | 8・9・10速ホイールに装着可能 |
CS-HG700-11もCS-HG800-11も、シマノの公式互換表で11速への対応が認められているスプロケットです。この方法は、10速専用ホイールでは使うことが出来ません。
ただし、どちらも11-34Tとワイドレシオな組み合わせしかないなので、リアディレイラーも34Tに対応する必要があります。CS-HG700-11とCS-HG800-11に対応するリアディレイラーは下記の通りです。
型番 | グレード |
---|---|
RD-R8000-GS | ULTEGRA |
RD-RX800-GS | ULTEGRA RX |
RD-RX800 | ULTEGRA RX |
RD-R7000-GS | 105 |
RD-RX810 | GRX |
RD-RX812 | GRX |
この不思議なスプロケットは、ロー側がフリーよりもホイール側に湾曲して「ホイールのスポーク側に覆いかぶさる形」になっているため、10速ホイールでも11速スプロケットが使えるという仕組みです。
そのため、クロスレシオなスプロケットだと1速側がホイールのスポークに干渉してしまうため、1速ギアの外周が大きい、11-34Tのようなワイドレシオなスプロケットでないと実現ができないわけです。
EDCOというメーカーが発売している、10速用フリーボディに11速用のスプロケットを取り付けるためのロックリングです。
11速用のスプロケットに付属しているロックリングをEDCO ten + eleven ロックリングに交換すれば、11速用のスプロケットが使えるようになります。
ただし、フリーボディよりもフレーム側に厚みが増えるため、フレームとフリーボディの隙間が狭いホイールの場合は使えません。
EDCO (エドコ) ten + eleven ロックリング
メーカー | EDCO |
---|---|
ラインアップ | 11T用、12T用 |
ロードバイクのスプロケットと違って、MTBの11速スプロケットは全てがCS-HG700-11と同じローギアがスポーク側にせり出すデザインになっています。そのため、MTBでは11速ホイールも10速ホイールもフリーハブは同じ形状です。
MTB 11スピードホイールとフリーハブは、10、9スピードフリーハブと同じスプライン形状です。
つまり、MTBホイールであれば、9・10速ホイールのまま11速化が可能ということになります。
9・10速ホイールのまま11速化が可能なMTB向けスプロケットは、下記の通りです。
SHIMANO (シマノ) CS-M9001
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | XTR |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T |
SHIMANO (シマノ) CS-M8000
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE XT |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T、11-42T、11-46T |
SHIMANO (シマノ) CS-M7000-11
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | SLX |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T、11-42T、11-46T |
SHIMANO (シマノ) CS-M5100-11
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-51T、11-42T |
10速ホイールのまま11速化する方法を見てきました。
2008年6月の初登場から10年以上が経ち、最上位グレードでは12速化が進み、11速はミドルグレードになったことで手が出しやすいコンポになりました。
入門向け完成車についているような安価なホイールなら、この機会に11速ホイールにアップグレードすれば良いですが、すでに10速向けの上位グレードホイールを持っている場合は、11速へのアップグレードを躊躇してしまいます。
しかし、今回ご紹介した方法を使えば、条件によっては持っている10速ホイールを活かしつつ、11速化することが可能です。
最新の12速との互換性については下記の記事をどうぞ。
混乱しやすいシマノのスプロケットとホイールの互換性をわかりやすく解説
どのホイールがシマノのどのスプロケットに互換するのか、いろんな組み合わせがあって意外と混乱しがちです。今回は、ホイール・スプロケットの規格から、スプロケットとホイールの互換をわかりやすく、覚えやすく解説します。
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | 105 |
スピード | 11s (11速) |
適合 | ロードバイク、MTB、クロスバイク |
ギア組み合わせ | 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T(11-34T) |
特記事項 | 8・9・10速ホイールに装着可能 |
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | ULTEGRA |
スピード | 11s (11速) |
適合 | ロードバイク、MTB、クロスバイク |
ギア組み合わせ | 11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T(11-34T) |
特記事項 | 8・9・10速ホイールに装着可能 |
メーカー | EDCO |
---|---|
ラインアップ | 11T用、12T用 |
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | XTR |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T |
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE XT |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T、11-42T、11-46T |
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | SLX |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-40T、11-42T、11-46T |
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE |
スピード | 11s (11速) |
ラインアップ | 11-51T、11-42T |
スポンサーリンク
中古アップグレードの王道105化。5800系と5700系どっち?
ロードバイクの中古アップグレードの王道105化。中でもお手頃価格なのがシマノの5800系と5700系です。105がR7000時代に、中古アップグレードをするならどちらが良いのかをまとめました。
シマノのエントリーグレードホイール(R500/R501/RS100/RS010)の違いを比較
シマノのエントリーグレードホイールである、WH-R500、WH-R501、WH-RS100、WH-RS010の各モデルのスペックと、新品・中古相場からそれぞれの違いと選ぶべきモデルを紹介します。
シマノの7速から12速までのチェーンのラインアップと違いまとめ
7速から最新の12速まで、ロードバイクやMTB向けのシマノのチェーンの違いをまとめました。段数ごとの対応チェーンの違いや、維持コストがどれくらい変わってくるのかも比較しています
SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーと互換性まとめ
シマノのSTIレバー互換と言われている、中国メーカー・SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーのラインアップ、互換性、購入する際に注意すべきポイントなどをまとめました。
混乱しやすいシマノのスプロケットとホイールの互換性をわかりやすく解説
どのホイールがシマノのどのスプロケットに互換するのか、いろんな組み合わせがあって意外と混乱しがちです。今回は、ホイール・スプロケットの規格から、スプロケットとホイールの互換をわかりやすく、覚えやすく解説します。
クロスレシオ、ワイドレシオ、奥が深いスプロケットとギア比の世界
クロスレシオ、ワイドレシオ、奥が深いギア比の世界。スプロケットの歯数を変えることでどんなメリット・デメリットがあるのか、チェーンリングとの組み合わせなどを見ていきます。
混乱しやすいシマノのスプロケットとホイールの互換性をわかりやすく解説
どのホイールがシマノのどのスプロケットに互換するのか、いろんな組み合わせがあって意外と混乱しがちです。今回は、ホイール・スプロケットの規格から、スプロケットとホイールの互換をわかりやすく、覚えやすく解説します。
最高速度は買った時点で決まる!自転車のギア比とケイデンスと速度の関係
エンジンが人間であるため、無限に速度が出せそうな自転車ですが、実は、ギア比とケイデンスで最高速度はおおよそ決定されていまします。今回は、ギア比、ケイデンスとは何か、最高速度の関係性を見ていきます。
WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
シマノの最新リアディレイラーに採用されている「シャドー・RD」とは何か?その特徴と、選ぶメリットを解説します。
【MTB・クロスバイク】フラットバー用・油圧ブレーキメーカー
MTB・クロスバイク用の「フラットバー用・油圧ブレーキ」を製造しているメーカーと、その特徴を解説。フラットバー用・油圧ブレーキメーカーの選び方も。
シマノのロードバイク、MTB、クロスバイク用コンポーネントで採用されているチェーンの互換性を解説。チェーンの選び方について解説します。
シマノから新しくリリースされた8速コンポーネント「ESSA」のラインアップと、既存8速パーツとの互換性を解説します。
SRAMのロードバイク、MTB向けスプロケットの互換性を解説。互換するドライブトレイン、ホイールを見つけることができます。
SRAMのMTB向けコンポーネントの互換性について解説。互換性があるパーツの組み合わせ、組み合わせることができないコンポーネントをまとめました。
それぞれ別コンポーネントの互換システムにある、ロード用スプロケットとMTB用スプロケットは組み合わせて使うことができるのかを解説します。
シマノDi2コンポーネントを接続するのに必須な専用工具「プラグツール」の種類と、各Di2パーツとの互換性について解説します。
シマノ・CUESシリーズのスプロケットの互換性を詳しく解説。スプロケットと互換が発生する、リアディレイラー、チェーン、ホイールの互換性を一覧で確認できます。
シマノの油圧ブレーキ用ホース・コネクティングボルトの規格と選び方
シマノの油圧ブレーキ専用ホース「BH90」と「BH59」の違いやコネクティングボルトの種類、自分のブレーキに合う油圧ブレーキ・ホースの選び方、選ぶ際の注意点を解説します。
【メーカー別】油圧ブレーキのオイル種類と特徴、メリット・デメリット
自転車の油圧ブレーキで使われる油圧オイルの種類とそれぞれの特徴、メーカーごとのブレーキオイルの種類を解説します。
シマノ・Di2システムの根幹であり、システム全体のレイアウトにも影響を与えるDi2 バッテリー。種類と互換性について解説します。
シマノ・Di2コンポーネントのエレクトリックワイヤーの種類と、Di2コンポーネントとの互換性をまとめました。
シマノの電動変速システム「Di2」コンポーネントの世代の見分け方
シマノの電動変速システム「Di2」コンポーネントの互換性が発生する世代分けについて解説。各シリーズのコンポセットがどの世代になるのかを一覧でまとめました。
11速までと大きく変わった、シマノの12速スプロケットを使う上で重要な「取り付けるホイール(フリーハブ)」と「ドライブトレイン」の二つの互換性について解説します。
シマノの11速スプロケットを使う上で重要な「取り付けるホイール(フリーハブ)」と「ドライブトレイン」の二つの互換性について解説します。
シマノの10速スプロケットを使う上で重要な「取り付けるホイール(フリーハブ)」と「ドライブトレイン」の二つの互換性について解説します。
シマノの9速スプロケットを使う上で重要な「取り付けるホイール(フリーハブ)」と「ドライブトレイン」の二つの互換性について解説します。
MTBの「ブースト(BOOST)クランク」とは?従来のクランクとの違いと選び方
MTBの「ブースト(BOOST)クランク」とは?従来のクランクとの違い、メーカーごとのラインアップと選び方を解説します。