全国的に加入の義務化が進んでいる自転車保険。今回は、どんな会社が自転車保険を取り扱っているのか、大手を中心にまとめました。
自転車保険は高い?自賠責と比較してみよう
公開日: 2020/10/12
自転車保険は高いのか?自動車・バイクでは義務化が当たり前になっている自賠責と比較してみました。
この記事の目次
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自動車・バイクに義務付けられている自賠責
自動車やバイクに乗る際は、自賠責(自動車損害賠償責任保険)の加入が法律義務付けられています。購入時には自賠責をつけないと購入できませんし、更新しないと罰則があります。
自賠責と自転車保険の違い
罰則の違い
自動車・バイクの自賠責はかなり罰則が厳しく、自賠責保険が切れた状態で一般道を走行すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となるだけでなく、違反点数6点が付加され一発免許停止処分になります。(保管するだけで走行しなければ罰則対象外)
この辺りは、加入義務化が進んでいても罰則規定がなかったりする自転車保険とはかなり対照的です。
保証範囲の違い
自賠責は「対人に対する保険」で、「事故を起こした加害者が保険未加入だった時に、被害者に賠償されないこと」を避けることが主な目的となっているため、対物に対する保証が一切ありません。ただ、自動車事故では相手の物(自動車など)に危害を与えない事故はほぼないため、実質任意保険も加入が必須になっている状態です。
一方で、自転車保険については、「個人賠償責任」という「加入者が起こした賠償責任全般」を範囲としているため、対人だけでなく対物についてもカバーするため、一つの保険で自動車でいう自賠責と実質任意保険がセットになっている形です。
賠償補償額の違い
自賠責は「最低限の保険」という扱いなので、賠償補償額はかなり少なめです。
対象 | 賠償補償額 |
---|---|
傷害 (治療費/休業補償/慰謝料) |
120万まで |
死亡時 (逸失利益/治療費/慰謝料/葬儀費用) |
3,000万まで |
後遺障害時 (逸失利益/治療費) |
4,000万まで |
自動車事故では5億円を超える損害賠償が確定するケースもありますし、自転車事故でも9,000万円以上の損害賠償が確定した事例がありますので、自賠責では自転車事故ですらカバーしきれません。
一方で、自転車保険は、保険商品によって異なりますが、自賠責と同等の月額500円程度の保険でも個人賠償補償の金額は1億円というが多く、最大で3億円というケースもあるため、比べ物にならないほど手厚い補償になっています。
サービスの違い
事故に関するところだと、自賠責には示談交渉サービスが付与されていませんが、自転車保険は示談交渉サービスが付与しているのが一般的です。また、自賠責は相手への補償のみですが、自転車保険には自分自身への補償が付与されている商品があるのも大きな違いです。
その他のサービスでいうと、一部の自転車保険にはロードサービスが無料で付与されているケースもあります。
自賠責と自転車保険の料金を比べてみる
自賠責は国が定めた保険なので、取り扱いは保険会社になりますが、料金は一律になっています。今回は、自転車に近い原付の料金で比較してみます。
自転車保険は、個人賠償補償額が1億円以上のプランで本人型の保険商品をピックアップして比較します。
対象 | 個人賠償補償額 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 |
---|---|---|---|---|---|---|
自賠責 | 4,000万円(後遺症時) | ¥7,060 | ¥8,950 | ¥10,790 | ¥12,600 | ¥14,380 |
楽天損保 サイクルアシスト | 1億円 | ¥3,000 | ¥6,000 | ¥12,000 | ¥15,000 | ¥18,000 |
au損保 Bycleブロンズコース | 2億円 | ¥3,790 | ¥7,580 | ¥11,370 | ¥15,160 | ¥18,950 |
三井住友海上 ネットde保険@さいくる | 3億円 | ¥5,250 | ¥10,500 | ¥15,750 | ¥21,000 | ¥26,250 |
自転車保険は、自賠責に数千円プラスした金額で、個人賠償補償額が1億円以上になることがわかります。
そう考えると、自転車保険の義務化は決して自転車運転者を苦しめるものではなく、同じ公道を走る車両として最低限持っておきたいものであるとも言えます。
自転車保険と自賠責を比較してみました。
公道を走る自動車・バイクには最低限の保険加入が義務化が課されているわけですから、自転車保険も必要なものだとわかります。
「これまでは保険なしでも大丈夫だったから」と思ってると自転車事故を起こしてしまったりもします。自転車に乗るなら、しっかりと自転車保険に入るようにしましょう。