全国的に加入の義務化が進んでいる自転車保険。今回は、どんな会社が自転車保険を取り扱っているのか、大手を中心にまとめました。
自転車に乗ればゼロではない!自転車事故について知ろう
公開日: 2020/10/12
自動車やバイクと一緒に公道を走る以上、自転車で事故に遭うリスクはゼロではありません。今回は、誰もが遭遇する可能性がある自転車事故についてまとめました。
この記事の目次
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自転車の事故の種類は車と同じ「対人」「対物」
自転車も自動車と同じ車両ですので、事故は「人身事故(対人)」「物損事故(対物)」の2種類があります。
いつでも対人加害者になるうる人身事故
自転車保険の紹介ページなどで事例として挙げられることが多いのが「人身事故」。
損害賠償9,500万円の事例
中でも、よく事例に上がるのは神戸地方裁判所が2013年7月4日に判決を出した「子供の自転車が歩行中の女性(62歳)と正面衝突し、女性が植物状態になってしまった」ケース。損害賠償が9,500万円と高額だったため、ニュースなどでも話題になりました。
「なぜそんな高額に?」と思いがちですが、このケースでは被害者の方に重度の後遺症が残ってしまったため、事故後の被害者の方の生活を保証するための損害賠償としては妥当な額と言われています。
このケースは、下記のような事故だったようです。
加害者である当時小学5年生(当時12歳)の子供は、通っていたスイミングスクールから自宅への帰宅途中に、自転車(マウンテンバイク)に乗って、暗い状態の下り坂を20~30km/h程度で下っていました。その際、同道路上を歩行していた、被害者である高齢(事故当時62歳)の女性に正面衝突をし、同人に急性硬膜下血腫、脳挫傷、頭蓋骨骨折等の重傷を負わせました。
- マウンテンバイクで
- 坂道を下って
- 歩行者に正面衝突した
という点を見ても、特別な状況で起こった事故ではなく、誰にでも起こりうる事故であることがよくわかります。
イメージが湧きづらい物損事故
自動車などでは、建物への激突や自動車同士の接触などでよく起こるのが物損事故です。しかし、自転車でいうと、イメージが湧きづらいのが物損事故です。
例えば、自動車の横をすり抜けてサイドミラーを破損させた場合などが自転車の物損事故に当たりまあす。どこにでもありそうな事故です。
賠償額は人身事故よりも少額になることが多いですが、事故のリスクがあることには間違いありません。
自転車は事故の被害者にもなりやすい
道路というコミュニティの中では、自動車が一番の強者で、歩行者が一番の弱者です。ですので、歩行者には歩道という守られた道が用意され、強者である自動車を運転する人には「運転免許証」というハードルが設けられています。
一方で、自転車は「歩行者よりも強く、自動車よりも圧倒的に弱い」とても中途半端な存在です。先ほど見てきた通り、自転車は歩行者を傷つける加害者になりうる可能性が高いのに、基本走行路である車道を走っていると、自動車には邪魔者扱いされます。
自動車から邪魔になる自転車は、左端を走行していても、自動車に寄せられたり、左折時に自動車に巻き込まれたりと、事故の被害者にもなりやすい存在でもあります。
しかも、鋼鉄に囲まれた自動車と違って、ほぼほぼ生身の自転車は事故に合えばそのまま命の危険に関わる負傷に繋がる確率が高くなります。
巻き込まれた事故でも過失割合は0にはならない
自転車に乗っていて事故の被害者になったとしても、走行中であればかなりの確率で過失割合は10以上になり0になることはほぼありません。
自転車走行中に
- イヤフォンで音楽を聴く
- スマホを操作する
- 傘をさす
等の違反行為をしていたら、過失割合はさらに上がることになります。
しかも、自動車の場合は任意保険に入っていることがほとんどなので、示談交渉をしてくるのはプロである保険会社です。素人では過失割合を下げる交渉が難しいのは想像に難くありません。
車両に出れば加害者にも被害者にもなりうるのが自転車
ここまで見てきた通り、自転車に乗るということは加害者にも被害者にもなりうるということです。これのリスクは0には出来ません。
しかし、適切な運転知識を持つことで限りなく0に近づけることは可能なので、交通ルールや安全運転のための知識をしっかりとつけることを忘れないようにしましょう。