安定した走りと見た目の良さから、最近ではMTBが街乗り自転車として選ばれることも増えてきています。今回は、「街乗り自転車」という視点でMTBを選ぶ際のポイントをまとめました。
- 日本語
- English
格安ロードバイクの「シマノ製パーツ採用」で注意したいポイント
公開日: 2020/09/23
格安ロードバイクでよく見る「シマノ製パーツ採用」。同じシマノ製パーツでも、グレードによってカスタマイズの自由度などが異なります。今回は、格安ロードバイクを購入する際に注意したいポイントをまとめました。
この記事の目次
スポンサーリンク
「シマノ製パーツ」ってなに?
格安ロードバイクによくある「シマノ製パーツ採用」。ロードバイクの知識がないとわかりませんが、「シマノ製パーツ」とは何でしょうか?
シマノがロードバイク向けに提供しているパーツは、
- STIレバー
- フロントディレイラー
- リアディレイラー
- ギア(スプロケット)
- 前後ブレーキ
- BBユニット
- クランク
- ホイールハブ
- ホイール
- ペダル
と多岐に渡ります。
20万円するような上位グレードのロードバイクの場合、「アルテグラ」「ティアグラ」などのシマノのブランド表記がある場合は、ほぼ全てのパーツがシマノ製です(ブレーキ、クランクはシマノ以外のことがある)。
一方で、「シマノ製パーツ採用」格安ロードバイクの場合、詳細なスペックが記載されていないなど、「どこまでシマノ製パーツを採用しているのか」が不明瞭がケースが多くあります。
仮に、フロントディレイラーとリアディレイラーだけがシマノ製でも「シマノ製パーツ採用」と言えます。この場合、その他のパーツは無名ブランドのものなので、パーツの耐久性や性能は20万円するような上位グレードのロードバイクと全く異なることを理解しておきましょう。
シマノ製じゃないとダメなのか?
もちろんシマノ製以外のパーツが全くダメということはありません。シマノでないパーツでも十分に使えるケースは多くあります。
ただ、シマノはスポーツ自転車向け部品において85%程度の世界シェアを持っていると言われるほどのパーツメーカーなので、シマノ製が安心できるのは確かです。
特に、自転車の安全性能に繋がる「ブレーキレバー」「ブレーキ」については制動性能と信頼性が重要になるので、格安ロードバイクを買う際は実車でブレーキをかけてみて、少しでも心配ならシマノ製のブレーキを搭載したロードバイクにするか、購入後に載せ替えた方が良いでしょう。
スポンサーリンク
格安ロードバイクで注意したいポイント
下位グレード(Tourney)コンポの可能性が高い
ロードバイクでシマノのコンポーネントを採用している場合は、「アルテグラ」「105」「ティアグラ」などのシマノのロードバイク向けコンポーネントの「グレード表記」をするのが通常です。購入者から見た場合、コンポーネントのグレードがそのロードバイクの「性能」になるからです。ここを隠すというのは、コンポーネントのグレードを知られたくない可能性があります。
このケースで多いのが、最下位グレードのTourney(ターニー)や一般車に多いAltusを搭載しているケース。
もちろん、ターニーでもシマノ製のコンポーネントは十分に使えるのですが、下位グレードであることは間違い無いので、「シマノパーツ搭載だから、20万円するロードバイクと同じだ」と勘違いしないようにしましょう。高いロードバイクには、高いなりの理由があります。
また、ターニーは、STIレバーやホイールの構造などが現行のクラリス以上のロードバイクコンポーネントと異なります。ターニーは、親指シフトの古いタイプのSTIレバーなので、クラリス以上のモデルに搭載されている「ブレーキレバーと補助レバーのみでシフトチェンジ」ができませんし、ホイールはクラリス以上のグレードで採用されている「カセットフリー」ではなく「ボスフリー」のことが多いので互換性がなく、アップグレードが出来ないことがほとんどです。
シマノのコンポーネントのグレードについては、こちらをどうぞ。
シマノのロードバイク向けコンポのグレードと型番での見分け方・選び方
シマノのロードバイク向けコンポーネントのグレードと、型番から簡単に見分ける方法をまとめました。グレードの選び方や、グレードごとの互換性など。
オールシマノでない「シマノMix」
格安ロードバイクでよくあるのが、STIレバー、フロントディレイラー、リアディレイラーがシマノ製で、クランク、ブレーキなどその他のパーツが無名メーカー品といういわゆる「シマノMix」パターン。ギアやディレイラーなど「外見からよく見える部分をシマノグレード」にして、写真映りや見た目で「シマノだから安心」と感じさせる消費者心理をうまく利用しているケースです。
「シマノMix」は格安ロードバイクだけでなく、10万円前後のエントリー向けロードバイクでもよくあるケースですが、格安ロードバイクの場合、ブレーキの効きが特に悪いケースが多くあります。
速度が出るロードバイクではギアの切り替えよりも重要なのは「ブレーキ」です。安全走行の観点で、車体の制動は事故に直結する(急な飛び出しに遭遇した時に止まれないなど)ので、ギアやディレイラーなどよりも重視すべきパーツです。
ブレーキに関しては、シマノの上位グレードのブレーキでも5,000〜10,000円で単品購入できるので、格安ロードバイクを買うなら一旦車体を買って、あとでシマノの上位ブレーキに載せ替えるたほうが安心です。
格安ロードバイクの「シマノ製パーツ採用」で注意したいポイントを見てきました。
重ねて言いますが、下位グレードだから悪い、無名ブランドだから悪いということはありません。ただ、「上位グレードのロードバイクと同じもの」と勘違いして買ってしまうと、知識を得た後に後悔することになるので、その点だけは留意しておいてください。