WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
公開日: 2023/03/27
MTB向けの電動コンポーネントの種類やそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
この記事の目次
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自転車パーツの世界シェアNo.1メーカーがシマノ。そのシマノの電動変速システムはロード向け、MTB向けともに「Di2(ディー・アイ・ツー)」という電動変速システムです。
シマノの現行のMTB向けコンポーネントのうち、Di2に対応しているのは、現行モデルでは前世代のXTRであるM9050シリーズのみで11速のみ。現行のXTR M9100シリーズや、DEORE XTやSLXはDi2に非対応です。
旧モデルでは、DEORE XTにDi2モデル(M8050シリーズ)がありますが、こちらも11速モデル。現行のDEORE XTは12速ですが、DEORE XTの12速シリーズM8100シリーズにはDi2のラインアップはありません。
最新のDEORE XTのDi2は、eMTB向けのコンポーネントとして発売されており、互換性があるのはシマノのeバイクユニット「EP6」と「EP801」を搭載したモデルのみとなるため、一般的なMTBでは使用できません。
シマノのDi2のメリットは、入手性の高さとコストパフォーマンスでしょう。
シマノは日本のメーカーなので、日本での入手性は非常に高く、スポーツ自転車専門店であれば在庫があればすぐに入手出来ます。
また、Di2はジャンクションユニットやバッテリーユニットなど一部パーツがロードとMTBで共用なので、ユーザー数が多いDi2の方が、中古市場での流通量も多くなります。
MTB向けのDi2のデメリットは「選択肢の少なさ」と「リア12速への非対応」、そして「有線であること」でしょう。
シマノのMTB向けDi2は11速時代のモデルしかないため、12速の電動シフトには対応していませんし、DEORE XTやSLXにはDi2の選択肢がありません。
また、M9050もM8050も最新のロード向けで導入された「セミ・ワイヤレスDi2」ではなく、旧来のワイヤータイプの電動シフトになっている点も、現時点で考えると少し古く感じます。
シマノのロード向けのコンポーネントでは、最上位のDURA-ACEだけでなく、ULTEGRA、105まで12速でのDi2化しているため、今後のアップデートに期待です。
MTBジャンルでは12速化や電動シフト化を先んじて進めているのがSRAM。SRAMの電動コンポーネントは「AXS(アクセス)」というシリーズで、シフティング(変速)だけでなく、ドロッパーシートポストの操作にも対応します。
SRAM・AXSのメリットは「アップグレードのしやすさ」と「互換性の広さ」、「完全無線」そしてでしょう。
まずSRAMのAXSシリーズであればロード向けのREDでもMTB向けのEagleでも互換性があります。また、スプロケットやチェーンリング、チェーンについては機械式コンポーネントとも互換性があるため、最小でディレイラーとシフターだけを交換すれば電動シフト化が可能です。
また、SRAMの強みが「完全無線コンポーネント」。
ライバルであるシマノのDi2が最新のモデルで「セミ・ワイヤレス(シフトスイッチのみ無線)」に対応しましたが、SRAMの現行AXSは完全ワイヤレス。ディレイラー自体にバッテリーを内蔵するので、バッテリーユニットすら不要で、2023年3月に発表されたEagle AXSの進化版「Eagle Transmission」であれば、チェーンのコマ数や変速の調整すら電動で行ってくれます。
SRAM・AXSの最大のデメリット価格でしょう。
シマノのMTB向けDi2コンポーネントも機械式と比較すると高額なコンポですが、SRAM・AXSは上位モデルではコンポ一式が日本の売価で70万円オーバーになるモデルもあります。
シマノの最新のDURA-ACEのDi2コンポセットが実売で50万円弱と考えると、非常に高価と言えます。
SRAMはミドルグレードのGXシリーズもAXS化をしているため、「GX EAGLE AXS」というリアディレイラーと変速スイッチのみのキットも販売しており、そちらを利用すれば10万円台でAXS化が可能ですが、「リアディレイラーとシフターだけで10万円オーバー」と考えると、安い買い物ではありません。
最後に、シマノDi2とSRAM・AXSを比較してみましょう。
項目 | シマノ Di2 | SRAM AXS |
---|---|---|
システム | 有線 | 完全ワイヤレス |
変速数 | 1x11、2x11、3x11 | 1x12 |
価格 | 機械式よりは高い | かなり高額 |
選択肢の広さ | 狭い | 広い |
入手性 | 高い | 低い |
ロード向けのシマノDi2は、2022年の105のDi2化によって選択肢が広くなっていますが、MTB向けは現状狭いと言えます。ただ、値段はシマノの製品はコスパが高く、入手性も高いのは強みでしょう。
一方で、無線技術やリア12速などの「先進性」という意味ではSRAMがMTBジャンルでは一歩リードしている形。お値段は高いですが、「電動コンポーネントの最新技術」を使いたいなら、SRAMを選ぶという形でしょうか。
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