走ってるのに痩せない!?自転車を走り込むほど痩せなくなる意外な原因
自転車ダイエットを続けていると「走ってるのに痩せない!?」という時期がやってきます。今回は、走り込むほど痩せなくなる意外な原因について見ていきましょう。
最終更新日: 2023/11/16
公開日: 2020/09/11
自転車でダイエットをするなら、消費カロリーだけでなく「何を消費するか」が大事です。今回は、サイクリングで消費するものを決定づける、心拍数について見ていきます。
この記事の目次
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運動で消費する「カロリー」というのは、エネルギー量の単位です。エネルギーには原料が必要です。自動車ならガソリンですが、人間の体でエネルギーの原料となるのは、
などです。
一般的に「摂取カロリー < 消費カロリー」となれば体重は減少しますが、「どのエネルギー源を消費するか」を決定づけるのが「心拍数ゾーン」です。
一重に「自転車ダイエット」と言っても、「お腹周りの脂肪を減らしたい」「全体的に細くなりたい」など、どこをどうやって痩せたいのかは人それぞれでしょう。
自転車ダイエットでは、脚やせ二の腕痩せなどの「部位痩せ(どこを痩せるか)」をコントロールすることは難しいですが、何を減らすかは管理できます。その方法が心拍数ゾーンです。
「心拍数ゾーン」は、最大心拍数に対してどれくらいの負荷をかけているかで計算します。
各ゾーンは下記の通りです。
ゾーン | 心拍数(最大心拍数の%) | 目的 | 状態 | 消費栄養素 |
---|---|---|---|---|
1(低強度) | 50~60% | 初心者向け | 会話に支障がない | - |
2(体重管理) | 60~70% | 体重管理 | 少し呼吸が深くなる | 消費カロリーの60%は脂肪 |
3(有酸素) | 70~80% | ダイエット | 会話を続けるのが難しい | 消費カロリーは50%の脂肪と50%の炭水化物 |
4(無酸素) | 80~90% | 基礎体力向上 | 会話することができない | - |
5(最大) | 90~100% | 運動能力向上 | 長時間維持できない全力 | - |
最大心拍数は、「220‐年齢」が算出可能という説もありますが、ここにこだわっても仕方がないので、心拍計に任せましょう。最近の心拍数計は、最大心拍数も心拍数のゾーニングも全部やってくれるので、詳しく知る必要はありません。
大事なのは、
ことです。
表からもわかる通り、脂肪を減らしたいなら「体重管理」、ダイエットしつつ運動能力をあげたいなら、脂肪と炭水化物がバランスよく消費される「有酸素」が最適です。
例えば、有酸素運動で400kcal消費する運動をした場合、カロリーの内訳は「脂質50%、炭水化物50%」と言われているため、
を消費していることになります。
ここをコントロールすることで、体質あった痩せ方ができます。
ネット上などでよく出てくるのが、「自転車ダイエットなら、重いギアで漕ぐより軽いギアでクルクル回した方がダイエットになる」という説。これは正しくもあり、間違ってもいます。
心拍数は、運動する人の基礎体力に依存します。サイクリングにある程度慣れている人にとっては、軽いギアでクルクル回すとちょうど良い心拍ゾーン(有酸素運動=楽にできる)になるかもしれませんが、運動不足の人にとっては、無酸素ゾーン(息が上がって苦しい)になってしまうかもしれません。
自転車における回転数は「ケイデンス」と呼ばれますが、ケイデンスと心拍数はライドする人間によって変わります。
最高速度は買った時点で決まる!自転車のギア比とケイデンスと速度の関係
エンジンが人間であるため、無限に速度が出せそうな自転車ですが、実は、ギア比とケイデンスで最高速度はおおよそ決定されていまします。今回は、ギア比、ケイデンスとは何か、最高速度の関係性を見ていきます。
例えば、ギア3速(48T-21T)で時速20km/hが有酸素運動ゾーンだったとしたら、ケイデンスは70rpm近辺なので、「ミドルギアでちょっと早めにクルクルするのがあなたとその自転車の有酸素運動ゾーン」となります。
逆に、有酸素ゾーンがギア5速(48T-15T)で20km/hだったとしたら、ケイデンスは50くらいなので、ゆっくり回すくらいが有酸素運動ゾーンとなります。
大事なのは、ゆったりかクルクルか、ギアが重いか軽いかではなく、「自分の有酸素運動ゾーンを知って運動中に維持すること」です。
実際にサイクリングをしながら計測をして、自分にあった設定を探しましょう。
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ここまで見てきた通り、体重を減らすためには、運動中の心拍数管理が必須です。しかし、サイクリング中に、自分だけで心拍数をチェックすることは不可能です。
そこで使うのが心拍数計です。
心拍数計は専用でなくても構いません。最近では、Apple Watchなどのスマートウォッチでも心拍数計測ができるモデルはありますし、2,000円くらいのスマートバンドでも心拍数計測があれば問題ありません。ただし、スマホのアプリなどで記録を取れるものにしましょう。
Apple (アップル) Apple Watch SE
メーカー | Apple |
---|---|
計測データ | 心拍、位置情報 |
接続方式 | Bluetooth |
電源方式 | 内蔵バッテリー |
CYCPLUS () アームバンド 心拍センサー
メーカー | CYCPLUS |
---|---|
内蔵センサー | 光学式センサー |
接続方式 | Bluetooth、ANT+ |
稼働時間 | 20時間 |
速度計については必須ではありませんが、「心拍数ゾーンを維持する」のに便利です。
先ほどの例のように、「ギア3速(48T-21T)で時速20km/hが有酸素運動ゾーン」というのがわかれば、速度計があれば、あとは速度とギアを維持してサイクリングをすれば必然的に狙ったゾーンを維持できます。
速度計がないと、「クルクル?重い?軽い?」という自分の先入観で運動を維持するので、効率はよくありません。
速度計はサイクルコンピューターがベストです。安いものは有名メーカーのサイクルコンピューターでも1,000円台で買えるので、まずは安いものからでも導入すると非常に便利ですし、トレーニングのテンションも上がります。
CAT EYE (キャットアイ) サイクルコンピュータ VELO9 CC-VL820
メーカー | CAT EYE |
---|---|
計測データ | 走行速度/平均速度/最高速度/走行距離/積算距離/走行時間/消費カロリー/CO2削減量/時刻 |
センサー | 有線式 |
サイズ | 55.5×37.5×18.5mm |
サイクルコンピューターには、心拍計と連動して現在の心拍ゾーンを表示してくれる高性能なサイクルコンピュータもあります。これであれば、走りながらバッチリ心拍数ゾーンを調整できますが、残念ながら高価なアイテムのでより本格的なトレーニングをするようになってから導入しても良いでしょう。
新しいものを買いたくないというのであれば、GPS搭載スマホでも速度計測アプリがあるので、そちらでも構いません。
専門的な医療機器を使わないで最大心拍数を計測する場合は、高い負荷のトレーニングをして心拍センサーなどで計測するのが一般的です。
ロードバイクなどの自転車トレーニングをしている場合は、短時間スプリントを複数回繰り返すと、最大心拍数に近い値が出ます。
ただし、最大心拍数はトレーニング負荷や体調などにもよって違ってくるため、ある程度の期間計測をして、自分の最大値を見極めるのがベストです。
無酸素領域の運動でも、体内のカロリーを消費するためダイエットにはなります。ただし、無酸素トレーニングは、
という特徴があるため、自転車ダイエットを始めた時は有酸素運動領域で、なるべく長時間乗る方が効果的です。
メーカー | Apple |
---|---|
計測データ | 心拍、位置情報 |
接続方式 | Bluetooth |
電源方式 | 内蔵バッテリー |
メーカー | CYCPLUS |
---|---|
内蔵センサー | 光学式センサー |
接続方式 | Bluetooth、ANT+ |
稼働時間 | 20時間 |
メーカー | CAT EYE |
---|---|
計測データ | 走行速度/平均速度/最高速度/走行距離/積算距離/走行時間/消費カロリー/CO2削減量/時刻 |
センサー | 有線式 |
サイズ | 55.5×37.5×18.5mm |
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