安定した走りと見た目の良さから、最近ではMTBが街乗り自転車として選ばれることも増えてきています。今回は、「街乗り自転車」という視点でMTBを選ぶ際のポイントをまとめました。
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ロードバイクのフレームサイズ選びで大事なポイント5選
最終更新日: 2023/10/11
公開日: 2021/09/28
ロードバイクを買う時に悩むのがフレームサイズ。自分の身体に合ったフレームをどうやって選べば良いのか、フレームサイズ選びの必須ポイントを5つピックアップしました。
この記事の目次
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フレームサイズはパーツ選びよりも大事
まず知っておきたいのは、ロードバイク選びにおいてフレームサイズが合うか合わないかは、何よりも大事ということです。
ロードバイクは「なるべく省エネで、速く、遠くまで」走れるように設計された自転車なので、身体にしっかりとフィットすることで、少ない力で速く長く、遠くまで走ることが出来ます。
逆に身体に合っていないロードバイクは、自分のパワーをしっかりと使えないため、無駄に疲れたり、スピードを出せなかったり、早く疲れてしまったりします。
極端な例で言えば、サイズの合わないロードバイクに乗るということは、子供用の自転車に大人が乗るようなものです。
大人にとって子供用自転車が乗りにくいのは、サドルが低すぎたり、ペダルまでの距離が短すぎて足が伸ばせなかったりと、身体に合っていないため正しい動作が出来ないからです。ロードバイクのフレームサイズが合う・合わないというのは原則的には同じことです。
ロードバイクをコンポやブランドで選ぶのも大事ですが、「フレームサイズが自分に合っている」というのが大前提だと覚えておきましょう。
小は大を兼ねる
「大は小を兼ねる」という諺がありますが、ロードバイクのフレームサイズにおいては「小は大を兼ねる」のが一般的です。
例えば、自分の身長よりも大きいフレームサイズのロードバイクには乗れない(乗れなくはないが、股下が高過ぎて危険)ですが、ある程度小さいフレームサイズなら乗れることがあります。大人はジュニア自転車に頑張れば乗れますが、子供は大人のロードバイクにはどうやっても乗れないのと同じです。
「身長180cmの人が44サイズに乗る」といった極端にサイズが合わないのは問題があることもありますが、少し小さいくらいなら、サドルを高くして、ハンドル・ステムを長くすればサイズフィッティングできることがほとんどです。
逆に、「大は小を兼ねる」のパターン、適応身長よりもフレームサイズが大き過ぎる場合だと、シートポストをフレームの限界まで下げても身体に合わない(跨げない、ペダルまで足が届かない)ということがあるため、危険ですので避けるべきでしょう。
適応身長が全てではない
ロードバイクのフレームサイズを選ぶ時には、メーカー推奨の適応身長を参考にすることがほとんどですが、この適応身長というのが厄介で、幅が広い上に身長的には複数サイズに跨ってしまうケースがよくあります。
ロードバイクのフレームサイズごとの推奨身長でよくあるのが、
- XXS: 155~165cm
- XS: 160~170cm
- S: 165~175cm
- SM: 170~180cm
- M: 175~185cm
- L: 180~190cm
という感じの10cm刻みのサイズ展開ですが、適応身長だけで判断すると、例えば身長175cmの人はS、SM、Mの3つのサイズで乗れることになります。
ではどのサイズが良いのか?とジオメトリを比較してみても、トップチューブ長やヘッドチューブ長の長さも1cmくらいしか変わらず、どのサイズを選ぶべきか混乱してしまいます。しかも、サイズ展開によっては0.5cmしか変わらないなんてケースもあって、ジオメトリだけ見てもサイズ選びが出来ません。
一つだけ言えるのは先程の「小は大を兼ねる」です。今回の例で言えば、175cmの人が「M: 175~185cm」を選ぶのはやや冒険です。「SM: 170~180cm」か「S: 165~175cm」を選ぶ方が、「フィッティングで矯正ができる」というある種の保険が効きます。
もし確実に自分の身体に合うフレームサイズを出したいのであれば、実際にお店でフィッティングをして、プロのショップ店員さんと相談して決めるのがベストです。
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シートチューブ長が短くても、跨ぐ高さはあまり変わらない
女性や身長の低い男性の場合、シートチューブ長が短いフレームサイズを選ぶことが多いですが、実はシートチューブ長が短くても跨ぐ部分の高さは大きく変わらないことがあります。
シートチューブが極端に小さいサイズの場合は、トップチューブがシートチューブに向かって鋭角に斜めに入っていくため「これなら跨ぎやすい」と思いがちですが、実際に跨ぐのはシートチューブの上ではなく、サドルから5cmほど前のところ、シートチューブから10cmほど前のトップチューブの上です。いくらシートチューブが短くても、シートチューブのてっぺんよりは確実に高くなります。
例えば、38サイズと44サイズではシートチューブ長は6cm違いますが、トップチューブの跨ぐ部分の高さは、2〜3cmくらいしか変わらないという場合があります。44サイズと42サイズなど違いが小さい場合は、この差はさらに縮まります。
この辺りはフレームのデザインにも寄るので、実際に跨いで確認するのがベストです。
フレームサイズ選びだけでは完璧ではない
ここも意外と見落としがちですが、自分にあったフレームサイズを選んだからそれでおしまいではないのがロードバイクです。
例えば、どれくらいロードバイクに乗り慣れているかによって前傾姿勢が変わります。また、使用用途、街乗りなのか、レースで使うのかによっても変わってきます。姿勢が変われば適切なポジションが変わるのです。
その時その時の自分の用途や身体に合わせて、ステムの長さ、ハンドルの高さ、サドルの高さ・前後など、様々な調整(フィッティング)が必要なのです。
ですので、自分に合ったフレームサイズの完成車を買ったとしても、まずは納車の時に実際に跨いで見て、ハンドルが遠くないか・高くないか、サドルの位置はフィットしてるかなどを調整してもらいましょう。
一度調整してもらっても、乗り込み具合でフィットするポジションは変わってくるので、自分で調整したり、ショップの店員さんにお願いしたりして、自分にとって快適なポジションになるようにフィットするようにするのが大事です。
ロードバイクのフレームサイズに関するよくある質問
ロードバイクのフレームサイズは大きめ、小さめ、どちらが良い?
メーカー推奨身長でロードバイクのサイズ選びをすると、自分の身長が複数サイズにまたがることがあります。
もし、複数サイズを選択可能な場合、ロードバイクでは「小さめのサイズ」を選ぶ方が良いとされます。というのも、大きめのサイズのフレームを小さくすることは物理的に不可能ですが、小さめのフレームであれば、ステムやハンドルを交換することで、伸ばす(ポジションを遠くする)ことが可能だからです。
ただし、あまりに小さ過ぎるサイズは乗りにくくなるので、メーカー推奨サイズの中に収まるようにしておくのが安全です。
ロードバイクのフレームサイズが合わない場合、どこを調整すれば良い?
ロードバイクのフレームサイズが合わないと感じている場合、一般的には「サドルの高さ・前後位置」と「ハンドル・ステムの長さ」で調整をします。
前傾姿勢が深過ぎると感じているなら「ステムを短くする、サドルを前に出す、ハンドルを高くする」ことでハンドルとサドルの距離を短くして前傾姿勢を浅くする、ハンドルを高くしてアップライトにするという調整が出来ます。前傾姿勢を深くしたいならその逆です。
ペダリングをしづらいと感じているなら、「サドルの高さ、前後位置、角度」を調整します。それでも違和感があるなら、クランク長を変えるとペダリング感覚が改善されます。
調整する際は、いきなり大きく動かすのではなく、数ミリ単位で調整しながら、実装をして違和感がないかを微調整していくのが良いとされています。
また、自分でフィッティングが難しいと感じているなら、フィッティングシステムを導入している専門店でベストなポジションを出してもらうと良いでしょう。