WheelTopの電動コンポーネント「EDS」の特徴、スペックまとめ
中国メーカーWheelTopが新しくリリースした格安電動コンポーネント「EDS」についてスペックや特徴をまとめました。
公開日: 2023/01/16
ロードバイクやMTB、グラベルバイクのタイヤをアップグレードしようアイテムを探していると、説明文に出てくるのがTPI、コンパウンド、パターンなどの専門用語。一見難しいタイヤのスペックですが、重要な部分だけを押さえておけば、タイヤ選びが充実します。
この記事の目次
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自転車タイヤの「トレッド」とは、タイヤと地面が接する外部素材のことを指します。パッと見た時に黒い部分、そして多く人がタイヤと認識しているのは外部のトレッド部分のみです。
トレッドは路面と直接コンタクトする分なため、タイヤの性格が出る部分です。トレッドの素材でグリップ力や転がり抵抗も変わりますし、「トレッドパターン」と呼ばれる表面に刻まれた溝によって、濡れた路面への対応も変わります。
また、トレッドは後述するコンパウンドと共に、タイヤの内部構造であるケーシングやインナーチューブを保護する役割もあります。
地面と設置するトレッドに補強剤や亀裂防止剤などが配合した部分をコンパウンドと呼びます。コンパウンドの素材によって、耐パンク性能や、ひび割れへの耐久性が変わってきます。
ロングライド向けの高耐久タイヤでは、コンパウンドを強く厚い素材にすることで耐久性を高めますが、その分重量がアップします。
この辺りのバランスが、メーカーやモデルごとのタイヤの特徴を生み出します。ただし、メーカーごとに「独自素材、独自技術」をうたっていることが多いため、相当タイヤの知識がある方以外は、コンパウンドだけでタイヤの性能や性質を比較するのは難しいでしょう。
自転車のタイヤは、大きく分けると地面と接地する「表面」であるゴムのトレッド面と、タイヤ形状を保つ「裏面」であるケーシングという二つのパーツに分かれています。
自転車のタイヤは全てゴムで出来ていると思いがちですが、実は自転車タイヤのケーシングナイロンを織り込んだ素材が使わることが多くなります。古い放置された自転車タイヤからほつれが出てきているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。あれはケーシングの繊維が出てきてしまっている状態です。
ケーシングはタイヤの形を維持する部分で、タイヤの骨格とも言えます。そのため、タイヤ自体の性格にも大きく影響をする部分です。
ケーシングはどんな素材を使うかだけでなく、繊維をどれくらい織り込んだかという密度も大事なります。ケーシングの密度は後述する「TPI」を指標となります。
ただし、メーカーによってはケーシングやケーシングとトレッドの間に特殊な層を挟むことで、耐パンク性能を高めているケースもあります。
チューブレスタイヤの場合、チューブの代わりにタイヤ自体で空気を保持するため、ケーシングの表面(タイヤの内側)に「エアシール層」と呼ばれる、空気がケーシングやコンパウンドを通って逃げないための層が存在します。
タイヤとホイールのリムを接着させる部分をビードと呼びます。
シティサイクルなどではビード部分に金属ワイヤーを入れた「ワイヤービード」が採用されます。ロードバイクタイヤなどはビード部分に金属ワイヤーではなくケプラー繊維などを採用し、軽量化を図っています。金属ではないためタイヤを折り畳むことが出来るため「フォルダブル」という商品がつくこともあります。
当然ですが、金属ワイヤーよりも繊維ワイヤーの方が軽くなるため、タイヤ全体の重量にも大きく影響します。
なお、ビードはチューブレスを使う時に意識するパーツで、ホイールとタイヤを密着させる「ビードを上げ」が出来るかどうか、またチューブレスでエア漏れが発生しにくいかなどという点で、ビードという単語がよく出てきます。
自転車タイヤの選び方で、ビードの種類はわかりやすい部分です。
「ワイヤービードは低価格で重いタイヤ」「フォルダブルなケプラー繊維を使ったタイヤは高くて軽いタイヤ」と覚えておくだけでもタイヤを選ぶ際に一つの指標になります。
もちろん、フォルダブルなタイヤでも重いものもありますし、必ずしもビードがケプラー繊維である必要もないのですが、よりタイヤにこだわるなら、なるべく軽いくて品質の高いモデルが多い、ノンワイヤーなビードを採用したタイヤを選ぶのがベストです。
スリックタイヤや薄い溝が採用されることが多いロードタイヤは別として、グラベルやMTBのタイヤではトレッドパターンが非常に重要です。
トレッドパターンは大きく分けて、
の3パターンに分かれます。
トレッドパターンは、路面をキャッチする力と影響します。
タイヤにノブがついていると砂や泥でもしっかりと路面を掻き出してくれますが、タイヤが重く転がり抵抗が上がります。スリックのようにノブがないタイヤは砂や泥を描き出せないので入ってしまうとハマってしまいますが、転がり抵抗が低いため舗装路で軽い走りを実現できます。
ロードバイクでは基本的にスリックタイヤが選ばれますし、未舗装路を走る前提のMTBではブロックタイヤが選ばれます。両方を想定するグラベルロードバイクではセミスリックタイヤが人気です。
逆に言えば、ロードバイクにセミスリックタイヤを履いてグラベルっぽくしたり、MTBにスリックタイヤを履かせて軽い街乗り仕様にカスタマイズすることも出来ます。
このようにトレッドはタイヤの方向性を大きく決める部分となります。
TPIはThread Per Inchの略で、ケーシング素材の繊維量を測る単位です。一般的なロードバイクのタイヤでは、TPIは120から150くらいで設定されることが多くなりますが、中にはTPIが220というタイヤも存在します。
ケーシングは密度が高い(TPIが高い)ほどしなやかで軽量、そして転がり抵抗は少なくなりますが、同じ面積で密度を高めるために1本1本の繊維が細くなるため耐久性が落ちます。
逆にTPIが低い場合は「密度が低い = 1本の繊維が太い」ということで耐久性が高くなりますが、ケーシングが硬くなるため走りがやや硬くなります。
つまり、タイヤを選ぶ際にTPIをチェックすることで「どれくらい強い(耐久性が高い)タイヤか」という判断指標になります。
TPIについては「軽さを取るか、耐久性を取るか」というバランスの部分でもあるため、メーカーがモデルごとにベストな割合でデザインをしています。
そのため、「TPIが高い(低い)から良い」というわけでもないのが難しいところです。
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