海外通販で個人輸入した自転車・パーツの保証や修理はどうなる？

自転車パーツ・アイテムの保証は複雑

普段私たちが何気なく購入している自転車やパーツは、日本で購入できるようになるまで様々な商流に乗ってきます。

最近で多いのは、

1. メーカー日本支社による直販
2. 正規代理店による販売
3. 非正規店舗による並行輸入
4. 海外通販からの個人輸入

の4つでしょう。

元々「海外通販からの個人輸入」は限られた人が使う方法でしたが、現在では日本で購入できる自転車通販サイトが増えたため、個人輸入をしている人も増えています。

個人輸入で買ったアイテムで日本国内のサポートが受けられるのは？

個人輸入で海外から購入したアイテムが日本国内でメーカーの保証が受けられるかは、そのメーカーの商品が、日本国内でどのような商流で販売されているかに依存します。

個人輸入をしている人にとってベストのは「メーカー日本支社による直販」のケースで、この場合は日本で買っても海外で買っても同じサポートを受けられることがケースがほとんどです。

大手で言えばGarminは日本に支社を持つ、直販メーカーの一つです。Garminは、日本では「ガーミンジャパン株式会社」が製品の販売・サポートをしているため、海外で買った製品も日本の窓口でサポートしてくれます。

修理・点検のご案内 | Garmin

ただ、これは一部の大手メーカーだけのレアケースで、自転車パーツ・アクセサリは基本的には正規輸入代理店を通して販売しているため、日本の窓口では対応してくれないと思っておいた方が良いでしょう。

海外通販で個人輸入した自転車・パーツが壊れたらどうする？

メーカーの保証期間内であれば、購入した海外通販サイトに相談しましょう。新品を取り扱っている海外通販サイトなら、保証期間内であれば対応してくれることがほとんどです。

ただし、海外では、保証期間内の修理でも「店舗で送る送料はユーザー持ち、修理して送り返す送料は店舗持ち」というのが慣例ですので、お店までの送料は自分で負担することが多くなります。

サイコンなどの小さなアイテムなら良いですが、ホイールや完成車などの大型の場合は、国際配送で送り返すだけで相当な金額になるため、個人輸入をする人の中には「実質サポートは受けられない」と考えて購入する人もいます。

また、自分で修理ができるような人は、故障した部分を特定して、購入店舗と相談して交換パーツだけを送ってもらったり、代替アイテムを購入するためのバウチャーや割引を受けるケースもあります。

この辺りはケースバイケースになるので、一度海外通販サイトのサポートに相談するのが良いでしょう。

海外通販で買う場合は「トラブルは自分で解決」を前提にしよう

ここまで見て来た通り、海外通販で自転車の車体やパーツを買った場合、サポートについては日本で買った場合とは異なります。

海外通販では、ホイールやスマートトレーナーなどの高額なアイテムや大きなアイテムほど、日本で買うよりも安くなる傾向にありますが、そうしたアイテムは不具合があると、返送送料だけでも安く買った分が飛んでしまうことはよくあります。

ホイールなどはスポーツバイク専門店で修理してくれることもありますが、スマートトレーナーなどは、メーカーでないと修理ができないことが多いため、修理対応についてしっかりと調べてから購入するようにしましょう。

その意味では、海外通販で自転車の完成車やパーツを買うということは、「ある程度のトラブルは、自分で解決する」という覚悟が必要になります。

おまけ：実は「並行輸入品」は個人輸入より厳しい

日本で販売されている自転車パーツでも多く見かける「並行輸入品」ですが、実はメーカーや代理店からみたら、個人輸入と同じです。しかも、個人輸入とは違って、メーカーからみたら購入したユーザーは並行輸入業者になるわけですから、サポートは絶望的です。

個人輸入であれば、購入元の海外通販サイトなどがサポートをしてくれますが、日本国内の並行輸入品については、販売店次第になります。

中には、「並行輸入品なので国内サポートは受けられないし、不良品の対応は1週間まで」という店舗もあるので、実は個人輸入よりも条件が厳しかったりするので注意しましょう。