サイクルコンピュータ(サイコン)
最終更新日: 2022年11月22日
公開日: 2022年11月1日
自転車の速度やケイデンス数、心拍数などを計測できるサイクルコンピュータ(サイコン)。最新モデルではマップ機能やナビ機能も搭載し、ライドをより快適に、トレーニングをより効率的に行えるパートナーに進化しています。
サイクルコンピュータ(サイコン)とは何か?
サイクルコンピュータ(サイコン)は、自転車の走行データを計測するアクセサリーです。
自転車を走行中に、スピード、ケイデンス、パワーなどのリアルタイム走行データを取得・表示させるのが基本機能ですが、上位モデルでは走っているルートの勾配や標高を表示したり、ルートナビゲーション(ルート案内)機能やルート検索も搭載しています。
サイコンで取得・表示出来る主なデータ
サイコンで表示可能な主なデータを見てみましょう。
データ | ソース | 主な使い方 |
---|---|---|
スピード(速度) | GPS、センサー | 現在の速度、平均速度 |
走行距離 | GPS、センサー | 総走行距離、ラップ距離 |
ケイデンス | センサー | 現在のケイデンス、平均ケイデンス |
標高・勾配 | GPS | 現在の標高・勾配、平均勾配、獲得標高 |
パワー | センサー | 現在のパワー、平均パワー、左右のパワーバランス |
心拍数 | センサー | 現在の心拍数、平均心拍数、心拍数ゾーン |
ナビゲーション | GPS、ネット通信 | 現在位置、ルートナビ、ルート検索 |
ライドデータの保存 | GPS、センサー | ライドデータをStravaなどにアップロードする |
外部センサーが必要なデータもありますが、GPSサイコンであれば主なデータのほとんどを取得・表示出来ます。こうした理由から、最近のミドルグレード以上のサイコンは全てGPSサイコンです。
サイコンはなぜ必要?なくても大丈夫?
そもそもサイコンは、トレーニングの質の向上や、レース中の自分の状態を把握するために使われるところからスタートしたアクセサリなため、全ての自転車ユーザーにサイコンが必須ということはありません。サイコンがなくても、ロードバイクやMTBなどのスポーツ自転車は十分に楽しむことが出来ます。
ただ、ライドの状況把握することで体力の調整が出来たり、過去のライドデータと比較して自分の成長や足りない部分を把握したり出来るという意味では、ホビユーザーにも有用なアクセサリですし、実際の多くのホビーユーザーの方がサイコンを使っています。
アプリを使えばスマホがサイコンに
最近は、誰もがスマホを持っています。スマホにはサイコンに必要なGPSなどの位置情報センサーも搭載されていますし、ネットにつなげばルート検索も出来ます。
スマホはアプリで機能を拡張できるため、自転車用のアプリを使うことで、スマホをサイコン化することは可能です。
ただ、スマホをサイコンとして使う場合はメリット・デメリットがあるため、実際にスマホをサイコンとして使ってみて、サイコンを購入するかを決めるのがベストでしょう。
サイコンのメーカー
サイコンは様々なメーカーから、機能別やグレード別で多くのモデルが発売されています。主なメーカーとメーカーごとのサイコンの特色をまとめました。
メーカー | 国 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|
Garmin(ガーミン) | アメリカ | 2〜10万円 | 衛星技術企業として世界トップレベルの技術を持つ。エントリーからハイエンドまで幅広いラインアップ。 |
bryton(ブライトン) | 台湾 | 1〜5万円 | コスパ最強の呼び声が高く、日本でも人気のサイコンメーカー |
Wahoo(ワフー) | アメリカ | 4〜5万円 | 世界最大級のフィットネス機器メーカー。サイコンは高品質で使いやすいことからプロでもユーザーが多い。安いモデルがないのが難点。 |
Polar(ポラール) | フィンランド | 3〜4万円 | 心拍センサーに強みがある。ここ数年はサイコンは製造していない |
LEZYNE(レザイン) | アメリカ | 2〜4万円 | 総合自転車アクセサリメーカー。高品質でデザインの良いサイコンが強みだが、ここ数年サイコンの新作を発表していない |
CATEYE(キャットアイ) | 日本 | 0.5〜1万円 | 自転車ライトで日本でも人気のメーカー。サイコンは高機能ではないが手頃な価格が魅力 |
ここ数年では、ミドル〜トップグレードはGarmin、Wahoo、brytonが、エントリーグレードはbrytonや中華系メーカーがシェアを取っているイメージです。
中でも強いのはGarminで、同社が持つ衛星技術の高さ故に位置情報の取得精度が非常に高く、サイコンではなく「Garmin」と言えばサイコンと通じるほどの認知度があり、ロードバイクユーザーの間では「違うメーカーに浮気しても、最終的にはガーミンに帰ってくる」と言われるほど、大きな支持を得ています。
主なサイコンメーカーのラインアップ比較
サイコンは、メーカーによって機能やサイズなどラインアップが異なります。
サイコンを購入する前に、まずはメーカーごとの機能・ラインアップ違いをチェックして、自分が欲しい機能やデザイン、サイズを吟味しましょう。
GARMIN(ガーミン)のGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
自転車用のGPSサイコンのトップブランドでもあるGARMIN(ガーミン)。ガーミンのGPSサイコンのラインアップと、モデルごとの違い、選ぶ際のポイントをまとめました。
brytonのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
コスパ最強の呼び声が高い台湾のサイコンメーカー・bryton(ブライトン)。brytonのサイコンのモデルごとの違いや特徴、選ぶ際のモデル同士の比較などをまとめました。
Wahooのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高性能でありながら他社サイコンに比べてコスパが高いことで日本でも大人気のWahooのサイクルコンピュータ(サイコン)、Elemntシリーズを徹底比較!新モデルと旧モデルの機能・性能での違いをまとめました。
Xplovaのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高性能なサイクルコンピュータ(サイコン)をラインアップするXplovaのサイコンを徹底比較!X5 EvoとX3の機能の違いや選ぶ際のポイントなども。
STAGESのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
アメリカの自転車パーツ・アクセサリメーカーSTAGES CYCLINGのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!モデルごとの違いや選び方をまとめました。
HAMMERHEADのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
Androidベースの高機能なサイクルコンピュータをリリースするHAMMERHEAD。HAMMERHEADのサイコンの特徴やモデルごとの違いをまとめました。
XOSSのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
圧倒的なコスパで日本でも人気の香港発の新興メーカー・XOSSのサイクルコンピュータ(サイコン)の全モデルについて、機能違いや性能を徹底比較しました。
iGPSPORTのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高機能なGPSサイコンからベーシックなサイコンまで様々な製品を手がけるiGPSPORTのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!似たサイコンの機能比較なども。
サイコンをロードバイクなどの自転車に搭載するには?
サイコンは自転車の上に搭載しないと意味がないですから、当然ですが搭載するためのパーツが必要となります。
ほとんどのサイコンメーカーは、製品にサイコンを自転車に取り付けるための「マウント」を同梱しているので安心です。
一方で、自転車のハンドル周り(コックピット)をスマートに使いやすくしたいというユーザーは、レックマウントなどの専用マウントを別途購入して、使い勝手をカスタマイズしています。
サイクルコンピュータ(サイコン)の厳選トピックス
サイコンをはじめよう
自転車の走りを分析できるサイコン。サイコンでどんなことができるのか、選ぶ時のポイントなどをまとめました。
スマホをサイコンとして使ってみよう
サイコンを買うのにためらいがあるなら、まずはスマホをサイコンとして使ってみよう。センサーとマウントがあれば、スマホが高性能なサイコンに大変身!
サイクルコンピュータ(サイコン)の新着トピックス
-
ロードバイク用後方センサー(リアビューレーダー)のメリット・デメリットと主な製品まとめ
サイクリング時の安全性を高めてくれる、重要なアクセサリであるロードバイク用後方センサー(リアビューレーダー)。そのメリット・デメリットと、主な製品のスペック比較をまとめました。
-
2万円未満で買える! ナビ機能を搭載した安いサイコンまとめ
自転車にしっかり乗り出すと欲しくなるのがナビ機能。自転車でナビと言えばサイコンですがナビ機能を搭載するモデルは数万円することがほとんどです。今回は、ナビ機能を搭載しつつ、2万円未満で買える安いサイコンをご紹介します。
-
GARMIN(ガーミン)のGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
自転車用のGPSサイコンのトップブランドでもあるGARMIN(ガーミン)。ガーミンのGPSサイコンのラインアップと、モデルごとの違い、選ぶ際のポイントをまとめました。
-
brytonのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
コスパ最強の呼び声が高い台湾のサイコンメーカー・bryton(ブライトン)。brytonのサイコンのモデルごとの違いや特徴、選ぶ際のモデル同士の比較などをまとめました。
-
ロードバイクのマウントの種類と選び方
どうしてもゴチャゴチャしてしまいがちなロードバイクのハンドル周りをスッキリしてくれる「マウント」マウントの種類ごとの特徴や違い、マウントを選ぶ時のポイントをまとめました。
-
HAMMERHEADのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
Androidベースの高機能なサイクルコンピュータをリリースするHAMMERHEAD。HAMMERHEADのサイコンの特徴やモデルごとの違いをまとめました。
-
ANT+センサーを搭載したスマホまとめ
発売されているスマホの中では一部になりますが、実はANT+センサーを搭載したスマホはあります。今回は、ANT+センサーと接続できるANT+対応スマホをまとめました。
-
サイコンはどうやってマウントするのが良い?
付属のマウントを使うのか、サードパーティ製マウントを使うのか、どこにマウントするのかで意外とサイコンの使い勝手は大きく変わります。今回は、サイコンとマウントについてまとめました。
-
義務はないけど装備しておきたい、自転車の安全性を高めるアクセサリ5選
自転車にはライトやベルなどの義務装備がありますが、義務ではないけど装備すると安全性をグッと高めることができる自転車アクセサリをご紹介。
-
サイコンと外部センサーの接続方法はANT+が良い理由
サイコンに様々なデータを送ってくれるセンサー。ペア不要、複数台同時接続可能など、自転車用のANT+センサーはメリットがたくさんあります。
-
サイコンのデータソースはどれがいい?
センサーや位置情報衛星など、最近のサイコンではライドデータを取得するのに様々なデータソースを使います。今回は、サイコンで使うデータソースのメリット・デメリット、選び方をまとめました。
-
ディスプレイ・画面で決めるサイコン選び
サイコンを選ぶ際で重要なポイントの一つが「ディスプレイ・画面」です。サイコンを選ぶ際はディスプレイ・画面のどこを見てれば良いのか?画面サイズから決める選び方をまとめました。
-
サイクルトレーニング付きスマートウォッチはサイコンの代わりになる?
最近は、スマートウォッチにサイクルトレーニング機能がついているモデルが増えてきました。今回は、スマートウォッチのサイコンの代わりになるのかを検証していきます。
-
STAGESのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
アメリカの自転車パーツ・アクセサリメーカーSTAGES CYCLINGのGPSサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!モデルごとの違いや選び方をまとめました。
-
【用途別】サイコンに欲しい機能まとめ
ポタリング、自転車ダイエット、トレーニングなど、サイコンがあると便利なライドシーンはたくさんあります。今回は、用途別でサイコンに欲しい機能をまとめました。
-
iPhoneをロードバイクの高性能サイコン化する方法
ロードバイクでスピードや心拍数など詳細なデータを取るのにサイコンが使われますが、実は、ちょっとしたアイテムを追加するだけiPhoneを高性能なサイコンにすることが可能です。
-
心拍センサーの「胸(ムネ)」式と「腕(ウデ)」式は何が違う?
ロードバイクのトレーニングなどで使う心拍センサーのには、胸(ムネ)」式と「腕(ウデ)」式の二つのタイプがあります。それぞれ何が違って、どんなメリット・デメリットがあるのかをまとめました。
-
GPSサイクルコンピュータのナビ機能の違いまとめ
GPSサイクルコンピュータのナビ機能の違いをまとめました。同じナビ機能付きのGPSサイコンでも、搭載されているナビ機能によって使い勝手が全く異なってきます。
-
何がいいの?サイクルコンピュータで出来ることと、使うメリット
ロードバイクなどのスポーツバイクだけでなく、普段使いの自転車でもユーザーが増えているサイクルコンピュータ。サイクルコンピュータの何がいいのか、出来ることと使うメリットをまとめました。
-
サイコンの心拍センサーとして使えるスマートウォッチまとめ
サイコンの心拍センサーは専用の腕バンドや胸バンドを使うのが通常ですが、普段使いも出来てサイコンの心拍センサーとしても使えるスマートウォッチをまとめました。
-
サイコンを中古で買うときの注意したいポイント
新品だと高額な高性能サイコンも中古で買えば手頃な価格で手に入れることができます。今回は、中古でサイコンをで買うときの注意したいポイントをまとめました。
-
スマートウォッチをサイコンの心拍計センサーとして使う方法
スマートウォッチをサイコンの心拍計センサーとして使う方法をまとめました。サイコン側の条件、スマートウォッチ側の条件を満たせば、心拍数センサーを追加で買わないでもスマートウォッチだけで心拍データをサイコンに表示できます。
-
Xplovaのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高性能なサイクルコンピュータ(サイコン)をラインアップするXplovaのサイコンを徹底比較!X5 EvoとX3の機能の違いや選ぶ際のポイントなども。
-
サイコン用センサーの種類と違い、メリット・デメリット
サイコンに速度、ケイデンス、心拍数などのデータを送るのが外部センサー。サイコン用のセンサーの種類と違い、それぞれのメリットデメリットをまとめました。
-
iGPSPORTのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高機能なGPSサイコンからベーシックなサイコンまで様々な製品を手がけるiGPSPORTのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!似たサイコンの機能比較なども。
-
Wahooのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
高性能でありながら他社サイコンに比べてコスパが高いことで日本でも大人気のWahooのサイクルコンピュータ(サイコン)、Elemntシリーズを徹底比較!新モデルと旧モデルの機能・性能での違いをまとめました。
-
デカトロンのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
手頃な価格が嬉しい、フランスの大手スポーツメーカー・デカトロンのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!機能ごとのモデルの選び方など。
-
CYCPLUSのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
コスパが高いGPSサイコンとして人気の中国メーカー・CYCPLUSのGPS サイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!機種ごとの違いやどちらを選ぶかの比較なども。
-
XOSSのサイクルコンピュータ(サイコン)を徹底比較!まとめ完全版
圧倒的なコスパで日本でも人気の香港発の新興メーカー・XOSSのサイクルコンピュータ(サイコン)の全モデルについて、機能違いや性能を徹底比較しました。
-
LEZYNE(レザイン)のサイコンに接続可能なセンサー
LEZYNE(レザイン)のサイコンに接続可能な、ケイデンス・スピード・心拍数・パワーセンサーをまとめました。純正センサーから社外品で公式に互換性公表されているものまで。
-
LEZYNE(レザイン)のサイクルコンピュータを機能で徹底比較!
高機能ながらも手頃な値段で人気のLEZYNE(レザイン)のサイクルコンピュータの機能を徹底比較!モデルごとの違いや、ライドシーンごとのオススメモデルなどを紹介します。
-
LEZYNE(レザイン)のサイクルコンピュータ(サイコン)まとめ
高機能ながらも手頃な値段で人気のLEZYNE(レザイン)のサイクルコンピュータについてまとめました。シリーズの特徴やモデルごとの違いなど。
-
スマホをサイクルコンピュータ化する時のポイント
アプリを追加するだけでサイクルコンピュータにすることが出来るスマートフォン。スマホをサイクルコンピュータ化する時のチェックしたいポイントをまとめました。
-
Bluetooth ANT+センサーの選び方・おすすめランキング
Bluetooth ANT+センサーの選び方や選ぶ際の注意点、現在日本で手に入るおすすめBluetooth ANT+センサーをまとめました。
-
スマホをサイコン化するBluetooth Ant+センサーとは何か?
スマホをサイコン化したり、サイコンにセンサーを追加することが出来るBluetooth Ant+センサーについてまとめました。センサーの探し方や対応アプリの探し方、選ぶ際の注意点など。
-
サイコンなくてもOK!時速だけでケイデンス維持トレーニングをする方法
ケイデンストラッキング機能付きのサイクルコンピューターなしで、時速だけでケイデンス維持トレーニングをする方法。サイクルコンピューターがなくてもスマホのアプリで気軽にトレーニングできます。
スポンサーリンク